第110回 看護師国家試験 午前 問26 解説
📝 問題
複数の筋腹が腱で直列につながっている筋はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 複数の筋腹が腱で直列につながっている筋は腹直筋である。
腹直筋は腱画(けんかく)によって複数の筋腹が直列に区切られた多腹筋であり、いわゆる「シックスパック」として現れる。腱画が筋腹を分割し直列に連結している点が本問の答えである。
他の選択肢は構造が異なる。上腕二頭筋は起始が2つ(長頭・短頭)に分かれる二頭筋、大腿四頭筋は4つの筋(大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋)が集まる筋である。咬筋は咀嚼筋で腱画による直列構造をもたない。 筋の形態分類(多腹筋・多頭筋・羽状筋など)の代表例を整理しておくとよい。
腱画とは
筋腹と筋腹の間を横に走る腱の帯。腹直筋を上下に区切り、体表からは横向きの溝として見える。
咬筋とは
下顎を引き上げてかむときに働く咀嚼筋。頬骨から下顎の外側につき、かみしめると硬く触れる。
- 1
咬筋不正解
咬筋は腱画で直列に分かれる構造をもたない。
- 2
上腕二頭筋不正解
上腕二頭筋は起始が2つに分かれる二頭筋である。
- 3
腹直筋正解
腹直筋は腱画で複数の筋腹が直列に連結された多腹筋である。
- 4
大腿四頭筋不正解
大腿四頭筋は4つの筋が集まる筋で直列構造ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
筋は形による分類名と代表例、腹壁では筋の並びと働きが問われる。名前と中身を対にして覚えよう。
- 多頭筋=起始が複数に分かれる筋。上腕二頭筋(2)・上腕三頭筋(3)・大腿四頭筋(4)。
- 羽状筋=腱に対して筋線維が斜めにつく筋。力は強いが可動域は小さい。
- 腹壁の筋は外側から外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋で、正中に腹直筋がある。
- 腹壁の筋が収縮して腹圧が上がることは、排便・分娩・咳嗽を助ける。
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について