第109回 看護師国家試験 午後 問63 解説
📝 問題
順調に分娩が進行している産婦から「腟から水っぽいものが流れ、下着が濡れた」と看護師に訴えがあった。流出したものを確認すると、量は少量で、羊水特有の臭いを認めた。 その時の産婦への対応で優先されるのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 破水が疑われるため、まず胎児心拍数を確認する。
羊水特有の臭いがあり少量の水様物が流出したことから、破水が疑われる状況である。破水後はへその緒が児頭より先に下降する臍帯脱出のリスクが高まり、胎児の低酸素・徐脈を招くおそれがある。そのため最も優先されるのは胎児の状態、すなわち胎児心拍数の確認である。
更衣や体温測定(感染徴候の把握)も破水後の対応として必要だが、生命に直結する胎児の評価が最優先される。 分娩進行中の破水では、感染予防の観点から不用意な内診も避ける。
- 1
更衣を促す。不正解
更衣は清潔保持として必要だが、胎児評価より優先されない。
- 2
体温を測定する。不正解
体温測定は感染徴候把握として行うが、最優先は胎児心拍数の確認。
- 3
食事摂取を勧める。不正解
破水後で分娩進行中であり、食事摂取を優先する状況ではない。
- 4
胎児心拍数を確認する。正解
破水疑いでは臍帯脱出・胎児機能不全のリスクがあり、胎児心拍数確認が最優先。
📚 国試でよく狙われるところ
破水は、いつ起きたかによる分類と、破水後に何を観察するかが問われる。分類と観察をセットで覚えよう。 破水後は臍帯脱出と上行性感染が二大リスクとなる。 胎児心拍数モニタリングと、発熱・羊水混濁など感染徴候の観察が欠かせない。
| 用語 | タイミング |
|---|---|
| 前期破水 | 陣痛が始まる前に破水したもの |
| 早期破水 | 陣痛開始後、子宮口全開大より前の破水 |
| 適時破水 | 子宮口全開大のころに破水したもの |
破水の確認にはBTB試験紙(羊水はアルカリ性で青変)などが用いられる。
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について