第109回 看護師国家試験 午後 問29 解説
📝 問題
二次性高血圧症の原因となるホルモンはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 二次性高血圧の原因となるホルモンはアルドステロンである。
二次性高血圧は、特定の疾患やホルモン異常が原因で生じる高血圧である。 副腎皮質からのアルドステロン過剰分泌(原発性アルドステロン症)は、ナトリウム・水の貯留と血圧上昇をきたす代表的な原因である。
アルドステロンは腎の遠位尿細管でナトリウムの再吸収とカリウムの排泄を促す。 過剰になると体液量が増加し、低カリウム血症を伴う高血圧を生じる。
他の選択肢は高血圧の原因ホルモンではない。 ソマトスタチンは分泌抑制ホルモン、グルカゴンは血糖上昇、メラトニンは睡眠に関与する。 二次性高血圧の原因としては、ほかにカテコールアミン(褐色細胞腫)やコルチゾール(クッシング症候群)も国試で問われる。
カテコールアミンとは
副腎髄質などから出るアドレナリン・ノルアドレナリンの総称。血管を縮めて血圧を上げるため、過剰になると高血圧を招く。
- 1
アルドステロン正解
アルドステロンの過剰分泌はナトリウムと水の貯留を招き、高血圧を起こす。
- 2
ソマトスタチン不正解
ソマトスタチンは各種ホルモン分泌を抑制する物質で高血圧の原因ではない。
- 3
グルカゴン不正解
グルカゴンは血糖を上昇させるホルモンで高血圧の原因ではない。
- 4
メラトニン不正解
メラトニンは睡眠に関与するホルモンで高血圧の原因ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
高血圧の大半(約9割)は原因を特定できない本態性高血圧で、残りが原因疾患のある二次性高血圧である。
- 成人の高血圧基準は診察室血圧140/90mmHg以上、家庭血圧135/85mmHg以上
- 原発性アルドステロン症では高血圧+低カリウム血症がみられ、血漿レニン活性は低下する
| 分類 | 原因疾患 |
|---|---|
| 腎実質性 | 慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症 |
| 腎血管性 | 腎動脈狭窄(レニンの分泌増加) |
| 内分泌性 | 原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、Cushing(クッシング)症候群、甲状腺機能異常 |
| 血管性 | 大動脈縮窄症 |
| その他 | 睡眠時無呼吸症候群、薬剤性(非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)・ステロイド・経口避妊薬) |
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について