第109回 看護師国家試験 午後 問120 解説

状況設定看護の統合と実践✔ 監修済み

📝 問題

次の文を読み118〜120の問いに答えよ。 A さん(20歳、女性、外国籍)は急性骨髄性白血病と診断され緊急入院した。A さんが入院したという知らせを受けて、A さんの家族が来日し、病棟に見舞いに来た。A さんの家族は、A さんの身の回りの世話を泊まり込みで行うために、大量の私物を持ち込んでいる。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ 文化的背景を尊重しつつ、患者・家族と納得できる解決策を話し合う。

Aさんの家族は、身の回りの世話をするために泊まり込もうとして大量の私物を持ち込んでいる。 この行動の背景には家族の文化的背景があり、頭ごなしに止めるのは適切でない。 一方で、病室の療養環境や病棟の決まり、Aさんの治療との折り合いもつける必要がある。 そこで、Aさんと家族が納得できる形を話し合いで決めるのが最も適切である。

他の3つは、一方的な許可か一方的な制限である。 希望どおりに泊まりを認めるのは、他の患者への影響や治療環境を検討していない。 「日本ではできない」「ホテルから通ってほしい」は、家族の思いと文化を置き去りにしている。 こうした場面で求められるのは、話し合いによる合意形成である。

  • 1

    A さんと家族が納得できる解決策を話し合う。正解

    文化を尊重しつつ患者・家族と納得できる解決策を話し合う姿勢が最も適切。

  • 2

    希望通り A さんの病室に泊まることを許可する。不正解

    無条件の許可は他患者への影響や治療環境への配慮を欠く。

  • 3

    日本では家族の泊まり込みはできないと説明する。不正解

    「日本ではできない」と一方的に断るのは文化を尊重せず不適切。

  • 4

    近隣のホテルに泊まって、日中のみ通うよう勧める。不正解

    ホテルから通うよう勧めるのは一方的な制限で、家族の思いに配慮していない。

📚 ここも一緒におさえておこう

文化や習慣の違いは、禁止ではなく話し合いで折り合いをつける。 決まりを伝えるときは、代わりにできることを一緒に示す。

  • 入院基本料を算定する病棟では、家族などによる付き添い看護は原則として認められていない(必要な看護は医療機関が提供する)
  • 説明と合意の手順=相手の希望と理由を聴く→制約とその理由を伝える→折衷案を一緒に考える
  • 代替案の例=面会時間の延長、私物を必要最小限にして病室外に保管、個室への移動の検討
  • 文化的背景が異なる家族には、「世話は家族が担うもの」という家族の役割観があることを理解したうえで話し合う

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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