第109回 看護師国家試験 午前 問90 解説
📝 問題
世界保健機関(WHO)の主要な活動はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
2・4
💡 解説
✅ WHOの主要な活動は保健事業の技術的協力と感染症の撲滅事業の促進である。
世界保健機関(WHO)は、「すべての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的とする国連の専門機関である。 主な活動は、各国の保健事業への技術的な協力・指導と、感染症の撲滅・制圧事業の促進(天然痘根絶、ポリオ根絶事業)である。
児童労働の撲滅と労働者の労働条件の改善は国際労働機関(ILO)が、人類の飢餓からの解放(食料・農業)は国連食糧農業機関(FAO)が担う分野である。
- 1
児童労働の撲滅不正解
児童労働の撲滅は国際労働機関(ILO)の活動で、WHOの主要活動ではない。
- 2
保健事業の技術的協力正解
各国の保健事業への技術的な協力は、WHOの主要な活動である。
- 3
人類の飢餓からの解放不正解
人類の飢餓からの解放は国連食糧農業機関(FAO)等の活動である。
- 4
感染症の撲滅事業の促進正解
天然痘根絶などの感染症の撲滅事業の促進は、WHOの主要な活動である。
- 5
労働者の労働条件の改善不正解
労働者の労働条件の改善は国際労働機関(ILO)の活動である。
📚 国試でよく狙われるところ
国際機関は、活動の内容と機関名を入れ替えて問われる。担当している分野で振り分けると迷わない。 WHO憲章は健康を「身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」と定義している。
- WHOは6つの地域事務局をもち、日本は西太平洋地域事務局(WPRO、マニラ)に属する。
- WHOの主な成果に天然痘の根絶(1980年宣言)、ポリオ根絶事業、国際疾病分類(ICD)・国際生活機能分類(ICF)の策定がある。
- アルマ・アタ宣言(1978年)でプライマリヘルスケアを、オタワ憲章(1986年)でヘルスプロモーションを提唱した。
- 感染症の国際的な広がりに備える枠組みとして国際保健規則(IHR)があり、これに基づいて国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)を宣言する。
| 機関 | 主な役割 |
|---|---|
| 世界保健機関(WHO) | 保健分野の技術協力、感染症対策、国際保健規則、健康の定義 |
| 国際労働機関(ILO) | 労働条件の改善、児童労働の撲滅、労働安全衛生 |
| 国連食糧農業機関(FAO) | 食料・農業、人類の飢餓からの解放 |
| 国連児童基金(UNICEF) | 子どもの保健・栄養・教育・保護 |
| 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) | 難民の保護と支援 |
| 国連合同エイズ計画(UNAIDS) | HIV感染症・後天性免疫不全症候群(AIDS)対策の国際的な調整 |
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について