第108回 看護師国家試験 午前 問81 解説
📝 問題
ネグレクトを受けている児の一時保護を決定するのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ ネグレクトを受けている児の一時保護を決定するのは児童相談所長である。
ネグレクトを含む児童虐待から子どもを守るため、児童福祉法にもとづいて児童相談所長または都道府県知事が一時保護を決定し、実施することができる。
他の選択肢に一時保護の決定権はない。家庭裁判所は親権の喪失・停止の審判を行う機関である。 警察は虐待の通告や身柄の保護に協力するが、一時保護そのものを決めるのは児童相談所である。 市町村は虐待の通告先の一つ、保健所は地域の公衆衛生を担う機関で、どちらの長も一時保護を決める立場ではない。
一時保護とは
虐待などから子どもを守るために、いったん家庭から離して児童相談所の一時保護所や施設・里親のもとで預かること。
- 1
家庭裁判所長不正解
家庭裁判所長は親権制限の審判等に関わるが、一時保護の決定機関ではない。
- 2
児童相談所長正解
児童相談所長は、児童福祉法にもとづいて一時保護を決定できる。
- 3
保健所長不正解
保健所長は地域の公衆衛生を担う立場で、一時保護を決定する機関ではない。
- 4
警察署長不正解
警察署長は身柄保護に協力するが、一時保護そのものを決定する機関ではない。
- 5
市町村長不正解
市町村は虐待の通告先の一つだが、市町村長は一時保護を決定する機関ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
児童虐待の問題は、虐待の種類と、通告・保護・親権をそれぞれ誰が担うのかを入れ替えて問われる。役割と機関を対にして覚えよう。 虐待を受けたと思われる児童を見つけた人には通告義務があり、守秘義務よりも優先される。
- 児童虐待は身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待の4類型(子どもの前での配偶者への暴力=面前DVは心理的虐待にあたる)
- 通告先は市町村、都道府県の福祉事務所、児童相談所(全国共通ダイヤル189)
- 一時保護を決定するのは児童相談所長または都道府県知事で、期間は原則2か月を超えてはならない
- 2024年4月からは、親権者などの同意がない一時保護について、児童相談所が裁判官に一時保護状を請求する手続が加わった(決めるのは引き続き児童相談所長)
- 親権喪失・親権停止の審判を行うのは家庭裁判所
参考: 児童福祉法/児童虐待の防止等に関する法律
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について