第108回 看護師国家試験 午前 問78 解説
📝 問題
災害に関する記述で正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 災害時の要配慮者には、高齢者・障害者・乳幼児・妊産婦などが含まれる。
災害対策基本法にいう要配慮者とは、災害時に特に配慮を要する人のことで、高齢者・障害者・乳幼児のほか妊産婦・傷病者・外国人などが含まれる。高齢者はその代表である。
他の選択肢は内容が誤っている。人為的災害は原子力発電所の事故やテロのように広い範囲に及ぶこともあり、局地災害にとどまるとは限らない。 複合災害は、地震と津波、地震と原子力災害のように、種類の違う災害が同時または続けて起こることをいう。同じ地域で災害が複数回起こることではない。 発災直後は医療の需要が供給を大きく上回るため、限られた人と物を最大多数の救命に振り向けるトリアージが必要になる。
- 1
災害時の要配慮者には高齢者が含まれる。正解
災害対策基本法にいう要配慮者には、高齢者が含まれる。
- 2
人為的災害の被災範囲は局地災害にとどまる。不正解
人為的災害は広域に及ぶこともあり、局地災害にとどまるとは限らない。
- 3
複合災害は同じ地域で複数回災害が発生することである。不正解
複合災害は異なる種類の災害が同時・連続して起こることであり、同じ地域での複数回発生ではない。
- 4
発災直後に被災者診療を行う場では医療の供給が需要を上回る。不正解
発災直後は医療の需要が供給を上回りトリアージが必要で、供給が需要を上回ることはない。
📚 国試でよく狙われるところ
災害の問題は、要配慮者の範囲・災害の分類・時期ごとに動くチームを入れ替えて問われる。用語と中身を対にして覚えよう。
- 要配慮者のうち、自ら避難することが困難で特に支援を要する者を避難行動要支援者といい、市町村が名簿を作成する
- 災害は自然災害・人為的災害(事故、テロ、原発事故)・特殊災害に分けられ、これらが重なるものが複合災害
- 発災直後の急性期にはDMAT(災害派遣医療チーム)が、こころのケアにはDPAT(災害派遣精神医療チーム)が活動する
| 区分 | 色 | 内容 |
|---|---|---|
| Ⅰ(最優先治療群) | 赤 | 生命に危険が及ぶが、直ちに処置すれば救命できる可能性がある |
| Ⅱ(待機的治療群) | 黄 | バイタルサインは安定し、多少治療が遅れても生命に危険はない |
| Ⅲ(保留群) | 緑 | 歩行可能な軽症で、専門医の治療をすぐには必要としない |
| 0(死亡群・不処置群) | 黒 | 死亡、または現況では救命が不可能 |
トリアージタグは原則として右手首に装着し、状態は変化するため繰り返し見直す。
参考: 災害対策基本法/災害看護に関する標準的知見
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について