第108回 看護師国家試験 午前 問60 解説
📝 問題
小児の呼吸法が、腹式呼吸から成人と同じ胸式呼吸に変化する時期はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 小児の呼吸は胸郭の発達に伴い、7歳ころに腹式呼吸から成人と同じ胸式呼吸へ移行する。
乳児は肋骨が水平で胸郭の動きが制限されるため、腹式呼吸が主体になる。 成長とともに肋骨が前下方へ傾いて胸郭が発達すると、2〜3歳ころから胸腹式呼吸となり、7歳ころに成人と同じ胸式呼吸へ移る。
他の3つは、移行の時期がずれている。 生後6か月はまだ腹式呼吸の時期である。3歳は胸腹式呼吸へ移る途中で、成人と同じ胸式呼吸にはなっていない。12歳では遅く、7歳ころにはすでに移行を終えている。
- 1
生後6か月不正解
生後6か月は腹式呼吸が主体の時期で、胸式呼吸への移行時期ではない。
- 2
3歳不正解
3歳ころは胸腹式呼吸への移行途上であり、成人と同じ胸式呼吸に変化する時期としては早い。
- 3
7歳正解
7歳ころに胸郭の発達に伴い、成人と同じ胸式呼吸へ移行する。
- 4
12歳不正解
12歳は移行時期としては遅く、7歳ころにはすでに胸式呼吸へ移行している。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
小児の呼吸型が変わるのは、肋骨の向きが変わって胸郭が動くようになるからである。 肋骨が水平なうちは横隔膜に頼る腹式呼吸、前下方に傾いて胸郭が広がるようになると胸式呼吸になる。 呼吸数も年齢とともに減っていく。
- 乳児は鼻呼吸が主体で、鼻閉があると哺乳や呼吸が障害されやすい。
- 小児は気道が細く軟らかいため、わずかな浮腫や分泌物でも気道閉塞をきたしやすい。
- 呼吸窮迫のサインとして、鼻翼呼吸・陥没呼吸・呻吟・シーソー呼吸がある。
- 肋骨は乳児期には水平位で、成長とともに前下方へ傾き胸郭運動が可能になる。
| 時期 | 呼吸型 | 呼吸数(回/分) |
|---|---|---|
| 新生児 | 腹式呼吸 | 40〜50 |
| 乳児 | 腹式呼吸 | 30〜40 |
| 幼児(2〜3歳ころ〜) | 胸腹式呼吸 | 20〜30 |
| 学童(7歳ころ〜) | 胸式呼吸 | 18〜20 |
| 成人 | 胸式(胸腹式)呼吸 | 12〜18 |
参考: 系統看護学講座 小児看護(呼吸機能の発達)/小児の解剖生理(呼吸型の変化)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について