第108回 看護師国家試験 午前 問48 解説
📝 問題
慢性心不全患者の生活指導で、心臓への負担を少なくするのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 慢性心不全では、排泄後に休息をとることが心臓への負担を減らす。
慢性心不全では、努責を伴う排泄や動作で心臓の負担が一気に増える。 排泄後に休息をとると、増えた負担をやわらげられる。
他の選択肢は、心臓の負担を減らすことにつながらない。 肺炎球菌ワクチンは感染による増悪を防ぐために接種が勧められており、避けるのは逆である。 過度の蛋白質制限は栄養状態を悪くするため、心不全の一般的な指導では行わない。 食直後の散歩は、消化のための血流と運動が重なって心臓の負担を高める。
生活指導は、その行動が心臓の負担を増やすか減らすかで仕分ける。
努責とは
息を止めて腹部に力を入れ、いきむこと。胸の中の圧が急に変わって心臓に戻る血液の量が乱れるため、心臓の負担が大きくなる。
- 1
肺炎球菌ワクチン接種の回避不正解
肺炎球菌ワクチンは感染による心不全増悪を防ぐため推奨され、接種の回避は不適切である。
- 2
蛋白質を制限した食事不正解
過度の蛋白質制限は栄養状態を悪化させ、心不全の一般的指導としては適切でない。
- 3
食直後の散歩不正解
食直後の散歩は消化と運動が重なり心負荷を増すため避けるべきである。
- 4
排泄後の休息正解
排泄後の休息は、努責や活動による心臓の負担をやわらげる。
📚 国試でよく狙われるところ
慢性心不全は、何が増悪の引き金になるかがまとめて問われる。塩分・水分のとりすぎ、服薬の自己中断、感染、過労、不整脈、貧血、腎機能の悪化を並べて覚えよう。
- 食塩は1日6g未満を目安に制限する。
- 毎日同じ条件で体重測定を行い、数日で2〜3kgの増加があれば受診を促す。
- インフルエンザ・肺炎球菌ワクチンの接種は、感染による増悪の予防として推奨される。
- NYHA分類は自覚症状による心機能の重症度分類(Ⅰ〜Ⅳ度)である。
- 起坐呼吸・夜間発作性呼吸困難・下腿浮腫・体重増加は増悪のサインである。
参考: 急性・慢性心不全診療ガイドライン(生活指導)/系統看護学講座 循環器疾患患者の看護
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について