第107回 看護師国家試験 午後 問27 解説
📝 問題
ビタミンと生理作用の組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ ビタミンEは抗酸化作用をもち、脂質の酸化を防止する。
ビタミンEは代表的な脂溶性の抗酸化物質で、細胞膜のリン脂質などの不飽和脂肪酸が過酸化されるのを防ぐ働きをもつ。 この抗酸化作用により細胞膜を酸化障害から保護する。 他の脂溶性ビタミンと生理作用を混同しないことが重要である。
国試ではビタミンと生理作用の組合せが頻出である。 A=視覚(ロドプシン)・上皮、D=カルシウム吸収促進、E=抗酸化(脂質酸化防止)、K=血液凝固因子合成、という基本の対応を押さえておく。
ロドプシンとは
網膜にあって光を感じ取る色素。材料がビタミンAなので、不足すると暗い所で見えにくくなる。
- 1
ビタミンA -- 嗅覚閾値の低下不正解
ビタミンAは視覚(ロドプシン)や上皮の維持に関わる。
- 2
ビタミンD -- Fe2+吸収の抑制不正解
ビタミンDはカルシウム・リンの吸収を促進する。
- 3
ビタミンE -- 脂質の酸化防止正解
ビタミンEは抗酸化作用により脂質(不飽和脂肪酸)の酸化を防止する。
- 4
ビタミンK -- 血栓の溶解不正解
ビタミンKは血液凝固因子の合成に必要で、血栓の溶解ではなく凝固に関与する。
📚 これとセットで理解しよう
ビタミンは「生理作用」と「欠乏症」をセットで覚える。 脂溶性(A・D・E・K)は蓄積するため過剰症にも注意が必要。
- 新生児にはビタミンK欠乏性出血症の予防としてビタミンK2シロップを投与する
- 妊娠を計画する女性には葉酸の摂取が勧められる(神経管閉鎖障害の予防)
| ビタミン | 主な生理作用 | 欠乏症 |
|---|---|---|
| A(脂溶性) | 視覚(ロドプシン)、上皮・粘膜の維持 | 夜盲症、角膜乾燥症 |
| D(脂溶性) | カルシウム・リンの吸収促進、骨形成 | くる病(小児)、骨軟化症(成人) |
| E(脂溶性) | 抗酸化作用(脂質の酸化防止) | 溶血性貧血、神経症状 |
| K(脂溶性) | 血液凝固因子(II・VII・IX・X)の合成 | 新生児メレナ、出血傾向 |
| B1 | 糖代謝の補酵素 | 脚気、Wernicke脳症 |
| B12・葉酸 | 核酸合成、赤血球の成熟 | 巨赤芽球性貧血(B12欠乏は悪性貧血)、葉酸欠乏は神経管閉鎖障害 |
| C | コラーゲン合成、抗酸化、鉄吸収の促進 | 壊血病 |
参考: 医学書院『系統看護学講座 人体の構造と機能』(ビタミン)
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について