第107回 看護師国家試験 午前 問58 解説
📝 問題
修正型電気けいれん療法について正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 修正型電気けいれん療法は全身麻酔下で行う。
修正型電気けいれん療法(m-ECT)は、従来の電気けいれん療法に全身麻酔と筋弛緩薬を併用する方法で、麻酔管理のもとで実施する。 筋弛緩薬を用いることで、骨折や脱臼などの身体的合併症を大幅に減らせるのが最大の利点である。
他の選択肢は、実施場所・けいれん運動・合併症の理解が誤っている。麻酔と呼吸の管理ができる手術室などで行うもので、保護室ではない。筋弛緩により外見上のけいれん運動は抑制される。骨折が多いのは筋弛緩を用いない従来型で、修正型では少ない。
強直間代発作とは
全身が硬く突っ張る(強直)時期のあとに、手足がガクガクと規則的に曲げ伸ばしされる(間代)時期が続くけいれん発作。
- 1
保護室で行う。不正解
麻酔と呼吸の管理が必要なため、保護室ではなく手術室など設備の整った場所で行う。
- 2
全身麻酔下で行う。正解
修正型電気けいれん療法は、全身麻酔と筋弛緩薬を併用したうえで通電する。
- 3
強直間代発作が生じる。不正解
筋弛緩薬により外見上の強直間代発作(けいれん運動)は抑制され、脳波上のけいれんだけが生じる。
- 4
発生頻度の高い合併症は骨折である。不正解
骨折や脱臼が高い頻度で起こるのは、筋弛緩薬を用いない従来型である。修正型ではこれらが大きく減る。
📚 国試でよく狙われるところ
修正型電気けいれん療法は、従来型との違いと、前後の看護がまとめて問われる。「全身麻酔と筋弛緩薬を足したら何が変わったか」を軸に、適応・回数・副作用・看護を並べて覚えよう。 従来型(無修正)ECTでは全身のけいれんによる骨折・脱臼が問題となったが、修正型では全身麻酔と筋弛緩薬を用いるためこれらの合併症が大幅に減少した。 脳波上のけいれんは生じるが、外見上のけいれん運動はほとんどみられない。
- 適応=薬物療法が無効・不耐の重症うつ病、自殺念慮が切迫している場合、昏迷や緊張病症候群、食事がとれず身体的に危険な状態など。効果発現が速いのが利点。
- 通常は週2〜3回、計6〜12回程度を1クールとして行う。
- 主な副作用=一過性の健忘・見当識障害、頭痛、筋肉痛、悪心、血圧上昇や不整脈。
- 看護=同意の確認、前日夜からの絶飲食、義歯や装飾品の除去、事前の排尿、施行後は覚醒までバイタルサインと呼吸を観察し転倒と混乱に注意する。
参考: 系統看護学講座 精神看護学
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について