第107回 看護師国家試験 午前 問14 解説
📝 問題
良性腫瘍と比較して悪性腫瘍でみられる特徴はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 悪性腫瘍の特徴は遠隔転移することである。
悪性腫瘍は良性腫瘍と異なり、周囲組織への浸潤性増殖と、血行性・リンパ行性などによる遠隔転移を起こすのが最大の特徴である。 増殖速度が速く、被膜を欠くことが多いため、境界が不明瞭なまま広がる。
国試では良性・悪性の鑑別ポイントが定番。 被膜があること、周囲組織に浸潤しないこと、増殖速度が緩やかなことは、いずれも良性腫瘍の特徴である。 「転移=悪性の決定的特徴」で確実に選べる。
- 1
被膜がある。不正解
被膜があるのは良性腫瘍の特徴で、悪性腫瘍は被膜を欠くことが多い。
- 2
遠隔転移する。正解
遠隔転移は、良性腫瘍にはみられない悪性腫瘍の決定的な特徴である。
- 3
周囲組織に浸潤しない。不正解
悪性腫瘍は周囲の組織にしみ込むように広がる(浸潤性発育)。
- 4
増殖速度が緩やかである。不正解
悪性腫瘍は増殖速度が速く、緩やかなのは良性腫瘍の特徴である。
📚 混同しやすいので注意
悪性腫瘍は、良性との違い・転移の道すじ・進行度の表し方がまとめて問われる。 転移の様式は血行性転移(肝・肺・骨・脳)、リンパ行性転移(所属リンパ節)、播種(腹膜播種・胸膜播種)の3つ。 進行度はTNM分類(T=原発巣の大きさ・深達度、N=所属リンパ節転移、M=遠隔転移)で表す。
| 項目 | 良性腫瘍 | 悪性腫瘍 |
|---|---|---|
| 発育速度 | 緩やか | 速い |
| 発育様式 | 膨張性 | 浸潤性 |
| 被膜 | あることが多い | ないことが多い |
| 転移 | しない | する |
| 再発 | 少ない | 多い |
| 異型性・分化度 | 軽度・高分化 | 強い・低分化 |
| 全身への影響 | 少ない | 悪液質など大きい |
参考: 疾病の成り立ち 腫瘍の性状
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について