第107回 看護師国家試験 午前 問10 解説
📝 問題
嚥下に関わる脳神経はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 嚥下に関わる脳神経は迷走神経である。
嚥下には三叉神経・顔面神経・舌咽神経・迷走神経・舌下神経など複数の脳神経が関わる。 このうち迷走神経(第X脳神経)は咽頭・喉頭の運動と感覚を支配し、嚥下反射や咽頭挙上に欠かせない。
嗅神経は嗅覚、外転神経と滑車神経は眼球運動の神経であり、いずれも嚥下には関わらない。 嚥下と発声を担うのは舌咽神経と迷走神経、と組にして覚える。
嚥下反射とは
食べ物がのどの奥に触れると自動的に起こる、飲み込みの一連の動き。気管の入り口が閉じ、食べ物が食道へ送られる。
- 1
嗅神経不正解
嗅神経は嗅覚を担う脳神経で、嚥下には関与しない。
- 2
外転神経不正解
外転神経は眼球の外転運動を支配し、嚥下とは無関係である。
- 3
滑車神経不正解
滑車神経は上斜筋を支配する眼球運動の神経で、嚥下に関与しない。
- 4
迷走神経正解
迷走神経は咽頭・喉頭を支配し、嚥下に関わる。
📚 国試でよく狙われるところ
嚥下は口腔期(随意)→咽頭期→食道期に分けられ、咽頭期の嚥下反射は延髄の嚥下中枢が担う。舌咽神経・迷走神経が障害されると嚥下障害と誤嚥のリスクが高まり、カーテン徴候(軟口蓋が健側に引かれる)や嗄声がみられる。
| 番号 | 名称 | 主な機能 |
|---|---|---|
| I | 嗅神経 | 嗅覚 |
| II | 視神経 | 視覚 |
| III | 動眼神経 | 眼球運動、瞳孔括約筋、眼瞼挙上 |
| IV | 滑車神経 | 上斜筋(眼球を下内方へ) |
| V | 三叉神経 | 顔面の知覚、咀嚼筋の運動 |
| VI | 外転神経 | 外直筋(眼球の外転) |
| VII | 顔面神経 | 表情筋、舌前2/3の味覚、涙腺・唾液腺の分泌 |
| VIII | 内耳神経 | 聴覚・平衡覚 |
| IX | 舌咽神経 | 咽頭の運動と知覚、舌後1/3の味覚、耳下腺 |
| X | 迷走神経 | 咽頭・喉頭の運動と知覚、胸腹部内臓の副交感神経 |
| XI | 副神経 | 胸鎖乳突筋・僧帽筋の運動 |
| XII | 舌下神経 | 舌の運動 |
参考: 人体の構造と機能 脳神経の走行と支配
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について