第106回 看護師国家試験 午後 問13 解説
📝 問題
下血がみられる疾患はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 下血がみられるのは大腸癌である。
下血は、消化管から出た血液が肛門から出ることをいう。出血しているのは口から肛門までの消化管に限られる。 大腸癌では腫瘍の表面がくずれて出血し、便に血が混じる。とくに肛門に近い直腸やS状結腸の癌では、赤い血がそのまま付く血便になりやすい。
肝囊胞は肝臓にできる液体のたまった袋、卵巣癌は腹部膨満や腹水が問題となる病気、腎盂腎炎は発熱・背部痛と血尿を起こす病気である。 下血がみられるのは、消化管そのものから出血したときに限られる。
- 1
肝囊胞不正解
肝囊胞は肝臓にできる液体のたまった袋で、多くは症状がなく偶然見つかる。
- 2
大腸癌正解
大腸癌は腫瘍の表面から出血し、便に血が混じる血便や下血がみられる。
- 3
卵巣癌不正解
卵巣癌は初期には症状が乏しく、進行すると腹部膨満感や腹水がみられる。出血があっても消化管からではないので下血にはならない。
- 4
腎盂腎炎不正解
腎盂腎炎は発熱・背部痛・膿尿がみられ、出血があれば尿に混じって血尿となる。
📚 混同しやすいので注意
消化管出血は「どこから出た血か」を便の色で見分ける。出血部位と見た目を対にして覚えよう。
- 上部消化管(食道・胃・十二指腸)からの出血は、胃酸で黒く変わったタール便になる
- 下部消化管(大腸・直腸)からの出血は、赤みの残る血便になる
- 口から血を吐くのが吐血、気道から出た血を咳とともに出すのが喀血で、下血とは区別する
参考: 系統看護学講座 成人看護学 消化器
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について