第106回 看護師国家試験 午前 問58 解説

一般老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

Lewy〈レビー〉小体型認知症の初期にみられる症状はどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ Lewy〈レビー〉小体型認知症では初期から幻視がみられる。

Lewy〈レビー〉小体型認知症では、レビー小体という異常なたんぱく質が脳の広い範囲に現れ、視覚をつかさどる後頭葉の働きが低下する。 そのため初期から、実際にはいない人や小動物が細部まではっきり見える幻視が現れる。 本人には本当に見えているので、頭ごなしに否定せず、まず訴えを受け止める。

記憶の障害より先に幻視が出ること、日や時間帯によってしっかりしたりぼんやりしたりする認知機能の変動があることが特徴になる。 動作が遅くなり手が震えるパーキンソン症状や、眠っているあいだに大声を出したり暴れたりするレム睡眠行動障害も、早い時期からみられる。

  • 1

    幻視正解

    実際にはいないものが、色や形まではっきり見える。「子どもが部屋にいる」といった具体的な訴えが初期から繰り返される。

  • 2

    失語不正解

    失語は、言いたい言葉が出てこない、聞いた言葉が理解できないという症状で、Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症では中期以降に目立つ。脳血管性認知症でも、言語をつかさどる部位が傷つけば起こる。

  • 3

    脱抑制不正解

    脱抑制は、我慢がきかずその場にそぐわない行動をとってしまう症状で、前頭側頭型認知症の初期に現れる。

  • 4

    人格変化不正解

    人格変化も前頭側頭型認知症の初期の特徴で、周囲に無関心になる、同じ行動を繰り返すといった形をとる。

📚 混同しやすいので注意

認知症は、型ごとの初期症状を入れ替えて問われる。最初に何が目立つかで見分けよう。 レビー小体型では、幻視を抑えようと抗精神病薬を使うと強い副作用が出やすい。薬に頼る前に、見間違えのもとになる暗がりや影を減らす環境の工夫から始める。

主な認知症の初期症状
型初期に目立つ症状
Alzheimer(アルツハイマー)型新しいことを覚えられない記憶障害、日付や場所が分からない
Lewy(レビー)小体型ありありとした幻視、認知機能の変動、パーキンソン症状
血管性障害された部位に応じたまだら状の症状、感情失禁
前頭側頭型脱抑制、人格変化、同じ行動の繰り返し

参考: 日本神経学会「認知症疾患診療ガイドライン」/系統看護学講座 老年看護学

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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