第106回 看護師国家試験 午前 問53 解説
📝 問題
乳癌の自己検診法の説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 乳房の皮膚のくぼみの有無を観察することが自己検診の要点である。
乳癌が皮膚の近くまで進むと、皮膚が内側へ引っ張られてえくぼ徴候とよばれるくぼみができる。 乳頭の陥没やただれ、皮膚が厚くなってみかんの皮のように見える変化とあわせて、見た目の変化が自己検診の手がかりになる。
自己検診はしこりを探すだけの作業ではない。 鏡の前で腕を下ろしたときと上げたときの左右差を見てから、指の腹で乳房から腋の下までをまんべんなく触れる。 行う時期は乳房が張らない月経終了後4〜7日ごろで、閉経後は毎月同じ日を決めて続ける。
- 1
月経前に行う。不正解
月経前は女性ホルモンの影響で乳腺が張って硬くなり、しこりと区別しにくい。行うのは張りが引いた月経終了後4〜7日ごろである。
- 2
年に1回実施する。不正解
自己検診は月1回を目安に続ける。毎月の状態を知っておくことで、前の月との違いに気づける。
- 3
指先を立てて乳房に触る。不正解
指先を立てると乳腺の硬さをしこりと感じてしまい、痛みも出る。指の腹をそろえ、乳房を胸壁に押しつけるように滑らせて触れる。
- 4
乳房の皮膚のくぼみの有無を観察する。正解
皮膚のくぼみは、腫瘍が皮膚を内側へ引き込むことで生じる。触れる前に、鏡の前で腕を上げ下げして左右差やくぼみを見るところから始める。
📚 国試でよく狙われるところ
乳癌は、自分で気づく方法と、国が勧める検診の中身が別々に問われる。対象年齢・間隔・方法の3つを組にして覚えよう。
- 国の指針による乳がん検診は40歳以上の女性を対象に、2年に1回、問診とマンモグラフィで行う
- 検診での視触診は、単独では死亡率を下げる根拠が不十分とされ、マンモグラフィが基本になっている
- 現在は自己触診に代えて、日ごろから自分の乳房の状態を知っておくブレスト・アウェアネスが勧められている
参考: 厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」/日本乳癌学会「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について