第105回 看護師国家試験 午前 問59 解説
📝 問題
疾患と確定診断のために用いられる検査との組合せで最も適切なのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 脳炎の確定診断には、脳脊髄液を採って調べる検査が用いられる。
脳炎はウイルスなどが脳の実質に入り込んで起こる炎症で、発熱・頭痛に意識障害やけいれんを伴う。確定診断には腰椎穿刺で脳脊髄液を採り、細胞数や蛋白の増加、原因となる病原体の遺伝子を調べる。
残る3つは組合せが入れ替わっている。特発性てんかんの確定診断に使うのは脳波検査で、頭部MRIは症状の原因になる脳の病変を探すための検査である。パニック障害とパーソナリティ障害は面接と診断基準で診断する疾患で、脳波や画像は体の病気を除くために使う。
腰椎穿刺とは
腰の背骨のすきまから細い針を刺して脳脊髄液を採る検査。終わったあとは頭痛を防ぐため、しばらく横になって休む。
- 1
脳炎 ── 脳脊髄液検査正解
腰椎穿刺で脳脊髄液を採り、細胞数や蛋白の増加、病原体の遺伝子を調べることで確定する。
- 2
パニック障害 ── 脳波検査不正解
パニック障害は、発作の様子と経過を面接で聞き取り、診断基準に照らして診断する。脳波検査は、けいれんなど他の病気を除くために行う。
- 3
特発性てんかん ── 頭部MRI不正解
特発性てんかんの確定診断に使うのは脳波検査である。頭部MRIは、症状の原因になる脳の病変がないかを探すために行う。
- 4
パーソナリティ障害 ── 頭部CT不正解
パーソナリティ障害は、長く続く考え方や対人関係の偏りを面接で確かめ、診断基準に照らして診断する。頭部CTは他の脳の病気を除くために使う。
📚 国試でよく狙われるところ
精神・神経の疾患は、診断の決め手になる検査を入れ替えて問われる。「体の病気は検査で決める・心の病気は面接で決める」を軸にしよう。
- 脳炎・髄膜炎=脳脊髄液検査。髄膜炎では項部硬直などの髄膜刺激症状もみる
- てんかん=脳波検査。発作の型を確かめ、頭部MRIで原因となる病変を探す
- うつ病・パニック障害・パーソナリティ障害=面接と診断基準。検査は体の病気を除くために行う
参考: 日本神経学会「単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン」/系統看護学講座 精神看護学
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について