第105回 看護師国家試験 午前 問109 解説
📝 問題
次の文を読み109〜111の問いに答えよ。Aさん(36歳、経産婦)は、夫と長男(3歳)との3人で暮らしている。妊娠40週0日、午前9時にAさんは陣痛開始のため入院した。このときは未破水であった。午後1時、体温36.8℃、脈拍64/分、血圧126/70mmHgであった。Aさんに分娩監視装置を装着したところ、陣痛間欠4分、胎児心拍数基線は140bpmで、一過性徐脈はみられなかった。午後2時、破水感があり医師が診察したところ、子宮口は7cm開大であり、羊水の流出がみられた。 この時点でのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 子宮口が7cm開大しており、Aさんは分娩第1期にある。
分娩の経過は子宮口の開き方で区切る。陣痛が始まってから子宮口が全開大(10cm)になるまでが分娩第1期である。
Aさんは午前9時に陣痛が始まり、午後2時の診察で子宮口は7cm開大であった。 まだ全開大に届いていないので、分娩第1期の途中にある。
他の3つは当てはまらない。 胎児心拍数基線140bpmは110〜160bpmという正常の範囲にあり、血圧126/70mmHgは妊娠高血圧症候群の基準に届かない。 破水は陣痛が始まったあとに起きているので前期破水ではなく、分娩第1期に起こる早期破水にあたる。
一過性徐脈とは
胎児の心拍数が基線から一時的に下がる波形。下がり方と陣痛との関係で早発・遅発・変動に分ける。現れ方によっては胎児が苦しいサインになる。
- 1
胎児頻脈不正解
胎児心拍数基線140bpmは正常の範囲にあり、一過性徐脈もみられていない。頻脈は160bpmを超えた状態が続くことをいう。
- 2
前期破水不正解
前期破水は陣痛が始まる前の破水をいう。Aさんは陣痛開始から5時間後に破水しており、分娩第1期に起こる早期破水にあたる。
- 3
分娩第1期正解
陣痛開始から子宮口全開大までが分娩第1期。子宮口7cm開大はその途中である。
- 4
妊娠高血圧症候群不正解
妊娠高血圧症候群は、妊娠中に140/90mmHg以上の高血圧がみられる状態をいう。Aさんの血圧は126/70mmHgで当てはまらない。
📚 国試でよく狙われるところ
分娩の経過は、期の区切りを入れ替えて問われる。「何から何まで」を対にして覚えよう。
| 期 | 区切り |
|---|---|
| ①分娩第1期(開口期) | 陣痛開始から子宮口全開大まで |
| ②分娩第2期(娩出期) | 子宮口全開大から児の娩出まで |
| ③分娩第3期(後産期) | 児の娩出から胎盤の娩出まで |
参考: 日本産科婦人科学会 産科婦人科用語集/母性看護学テキスト(分娩の経過)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について