第104回 看護師国家試験 午後 問53 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

Aさん(42歳、男性、会社員)は、1人で暮らしている。毎日、たばこを20本吸い、缶ビールを3本飲んでいた。Aさんは週末にラグビーをした後、帰りに焼肉を食べるのを楽しみにしている。高尿酸血症で治療を受けることになり、尿酸排泄促進薬が処方された。缶ビールを1本に減らしたが、尿酸値が高い状態が続いている。身長172 cm、体重67 kg。その他の血液検査データに異常はない。 Aさんへの生活指導で最も適切なのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 尿酸値を上げる激しい運動を控えるよう指導する。

Aさんの体格は標準の範囲にあり、ほかの検査データにも異常がない。減らす対象は、ビールのほかにもう1つある。 それが週末の激しい運動である。ラグビーのように短時間で力を出しきる運動は、筋肉のエネルギーが一気に使われて尿酸のもとが増える。さらに大量の発汗で脱水になり、尿酸が濃くなって出ていく量も減る。 すすめるのは、息が上がりすぎない有酸素運動と、こまめな水分摂取である。

他の3つは、いまのAさんには当てはまらない。

プリン体とは

細胞の核などに含まれる成分。体の中で分解されると尿酸になるため、とりすぎると尿酸値が上がる。

  • 1

    禁煙不正解

    禁煙は動脈硬化を防ぐうえで望ましく、いずれすすめたい。ただし尿酸値を下げる指導としては優先度が低い。

  • 2

    体重の減量不正解

    肥満があれば減量は尿酸値を下げる。Aさんは身長172cm・体重67kgでBMIが約23、標準の範囲にあり減量の対象ではない。

  • 3

    過度な運動の回避正解

    短時間に力を出しきる運動は尿酸を増やし、発汗による脱水も重なって尿酸値を上げる。運動をやめるのではなく、強さを落として有酸素運動に切り替える。

  • 4

    蛋白質摂取の禁止不正解

    控えるのはプリン体の多い食品であって、蛋白質そのものではない。禁止すると必要な栄養が足りなくなる。

📚 国試でよく狙われるところ

高尿酸血症は「何を減らして何を増やすか」の組合せで問われる。減らすのはアルコール・プリン体・激しい運動、増やすのは水分と有酸素運動、と対で覚えよう。

  • アルコールは種類を問わず尿酸値を上げる。とくにビールはプリン体も多い
  • プリン体が多い食品はレバー・白子・魚の干物・エビなど。量をひかえる
  • 水分は1日2,000mLを目安にとり、尿量を保って尿酸を出す
  • 運動は歩行や水泳などの有酸素運動を選ぶ。息が上がる激しい運動は尿酸値を上げる

参考: 日本痛風・尿酸核酸学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」/標準的な成人看護学(代謝疾患の生活指導)

出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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