第104回 看護師国家試験 午後 問32 解説
📝 問題
気胸について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 気胸は、肋骨骨折や刺創などの外傷でも起こる。
気胸は、肺から漏れた空気が胸腔にたまり、肺がしぼんでしまう状態である。 原因は、肺の表面にできたブラが破れて起こる自然気胸のほか、肋骨骨折や刃物による外傷、中心静脈カテーテルの挿入などの医療行為にも広がる。
他の選択肢は、起こりやすい人・できる場所・治療の向きが違う。自然気胸が多いのは若い男性で、原因となるブラは肺尖部にできやすい。治療は胸腔にたまった空気を抜くこと(脱気・胸腔ドレナージ)で、圧をかけて空気を送り込む人工呼吸は漏れを増やしてしまう。
ブラとは
肺の表面にできる薄い袋状のふくらみ。破れると空気が胸腔へ漏れ、自然気胸を起こす。
- 1
外傷は原因の1つである。正解
肋骨骨折や刺創で胸壁や肺が傷つくと外傷性気胸が起こる。中心静脈カテーテルの挿入など医療行為が原因になることもある。
- 2
自然気胸は若い女性に多い。不正解
逆。自然気胸が多いのは、やせ型で背の高い10〜30歳代の男性である。
- 3
原因となるブラは肺底部に多い。不正解
ブラができやすいのは肺尖部、つまり肺の上のほうである。
- 4
治療として人工呼吸器による陽圧換気が行われる。不正解
気胸の治療は、胸腔にたまった空気を抜く脱気や胸腔ドレナージである。陽圧換気は空気の漏れを増やし、緊張性気胸につながる。
📚 国試でよく狙われるところ
気胸は種類ごとに起こる人と原因が違い、組合せを入れ替えて問われる。「誰に・何が原因で」を対にして覚えよう。
| 種類 | 起こり方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自然気胸 | 肺尖部のブラが破れて空気が漏れる | やせ型で背の高い若い男性に多く、再発しやすい |
| 外傷性気胸 | 肋骨骨折や刺創で胸壁・肺が傷つく | 血胸を伴うことがある |
| 医原性気胸 | 中心静脈カテーテルの挿入や肺生検などに伴う | 処置のあとに胸部エックス線で確認する |
| 緊張性気胸 | 漏れた空気が胸腔にたまり続け、心臓や大血管を圧迫する | 血圧低下・頸静脈怒張・気管の偏位。ただちに脱気する |
参考: 系統看護学講座 成人看護学(呼吸器)/日本呼吸器学会 呼吸器の病気
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について