第104回 看護師国家試験 午前 問51 解説
📝 問題
眼底検査の前処置で散瞳薬を点眼する際の看護で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 散瞳薬を点眼すると瞳孔が開いたままになるため、まぶしさが強くなることを説明する。
散瞳薬は瞳孔を開いて、眼底を広く見えるようにする点眼薬である。瞳孔が開くと目に入る光の量が増え、ピントを合わせる働きも一時的にできなくなるので、羞明(まぶしさ)と手元の見えにくさが出る。 効果は数時間続くため、検査の日は自分で車を運転しないよう、あらかじめ伝えておく。
点眼の前に確かめておくのは緑内障の既往である。閉塞隅角緑内障の人では瞳孔が開くと房水の出口がふさがれ、眼圧が急に上がって急性緑内障発作を起こすおそれがある。白内障は散瞳薬を使えない理由にはならない。 見えにくくはなるが目は開けていられるので、閉眼したまま誘導する必要はない。足元に気をつけて付き添う。
羞明とは
光をまぶしく感じて目を開けていられない状態。角膜の傷や虹彩の炎症でも起こる。
- 1
白内障の既往の有無を確認する。不正解
確かめるのは緑内障、とくに閉塞隅角緑内障の既往である。白内障があっても散瞳薬は使える。
- 2
羞明が強くなると説明する。正解
瞳孔が開いて光が多く入るため、まぶしさが強くなり、近くも見えにくくなることをあらかじめ伝える。
- 3
散瞳薬による症状は30分程度で消失すると説明する。不正解
散瞳の効果は数時間続く。30分では戻らないので、検査が終わったあともしばらく見えにくいと説明する。
- 4
眼を閉じた状態で検査室に誘導する。不正解
見えにくくはなるが視野が失われるわけではない。目を開けたまま、足元に気をつけて付き添って誘導する。
📚 国試でよく狙われるところ
散瞳薬は、使えない人と検査後の注意がそのまま問われる。閉塞隅角緑内障では瞳孔を開くと眼圧が上がる、と1本の線でつないで覚えよう。
- 急性緑内障発作では、急な眼痛・頭痛・悪心・視力の低下が起こる。すぐに受診してもらう。
- 点眼後は羞明と見えにくさが数時間続くため、当日の運転や細かい作業は避けてもらう。
参考: 日本眼科学会「緑内障診療ガイドライン」/系統看護学講座 成人看護学(眼)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について