第104回 看護師国家試験 午前 問35 解説
📝 問題
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉で定められているのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 育児・介護休業法は、小学校就学前の子を養育する労働者が請求した場合の時間外労働の制限を定めている。
育児・介護休業法は、仕事と育児・介護を両立できるようにするための法律である。 小学校就学前の子を育てる労働者が請求すると、1か月24時間・1年150時間を超える時間外労働をさせてはならない、と定めている。
他の3つは労働基準法が定める母性保護の規定である。 妊産婦の深夜業の禁止、産後8週間の就業禁止、生後満1年に達しない子を育てる女性の育児時間は、いずれも労働基準法に置かれている。
令和7年(2025年)4月の改正で、残業そのものを免除する所定外労働の制限の対象が「3歳未満の子」から「小学校就学前の子」へ広がった。 子の看護休暇は子の看護等休暇に名称が変わり、対象が小学校3年生修了までに延びている。
所定外労働の制限とは
会社が決めた勤務時間を超える残業そのものを免除する仕組み。法律の上限を超える残業だけを断る時間外労働の制限とは別のもの。
- 1
妊産婦が請求した場合の深夜業の禁止不正解
労働基準法が定める母性保護の規定。妊産婦が請求すれば、深夜の時間帯に就かせてはならない。
- 2
産後8週間を経過しない女性の就業禁止不正解
労働基準法の産後休業の規定。産後6週間を過ぎて本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務には就くことができる。
- 3
生後満1年に達しない生児を育てる女性の育児時間中のその女性の使用禁止不正解
労働基準法の育児時間の規定。生後満1年に達しない子を育てる女性は、1日2回それぞれ30分以上の育児時間を請求できる。
- 4
小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求した場合の時間外労働の制限正解
育児・介護休業法の規定。小学校就学前の子を育てる労働者が請求すると、事業主は上限を超える時間外労働をさせられない。
📚 混同しやすいので注意
母性保護と育児支援は、どちらの法律に書かれているかを入れ替えて問われる。妊娠・出産そのものを守るのが労働基準法、子を育てながら働くことを支えるのが育児・介護休業法、と対にして覚えよう。 労働基準法=産前6週間・産後8週間の休業、妊産婦の深夜業や危険有害業務の制限、育児時間。 育児・介護休業法=育児休業・介護休業、子の看護等休暇、介護休暇、所定外労働と時間外労働の制限、短時間勤務。
参考: 厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」/労働基準法
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について