第103回 看護師国家試験 午後 問24 解説
📝 問題
思春期に特徴的にみられるのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 思春期から青年期に特徴的なのは、自己同一性の確立である。
思春期から青年期の課題は、「自分は何者か」という問いに自分なりの答えを見つけることである。エリクソンはこれを自己同一性の確立とよんだ。 体が急に変わり、進路や友人関係で迷いながら自分らしさをつくっていく時期にあたる。 うまくいかないと、役割が定まらない同一性拡散に陥る。
他の選択肢は、いずれも乳児期にみられる姿である。愛着行動と分離不安は特定の養育者との結びつきから生まれ、基本的信頼はその世話を通してつくられる。
自己同一性とは
自分は何者で、何を大事にして生きるのかという感覚がまとまった状態。アイデンティティともいう。
- 1
愛着行動不正解
愛着行動は、乳児が養育者にしがみつく・後を追うなどして近づこうとする行動である。
- 2
分離不安不正解
分離不安は、養育者と離れるときに強い不安を示すもので、生後6か月ごろから幼児期にみられる。
- 3
自己同一性の確立正解
自己同一性の確立は、自分は何者かという答えを見つける思春期・青年期の課題である。
- 4
基本的信頼関係の確立不正解
基本的信頼関係の確立は、世話をされる体験を通して世界を信じられるようになる乳児期の課題である。
📚 ここも一緒におさえておこう
エリクソンの発達段階は、時期と課題を入れ替えて問われる。課題は「達成できたとき」と「つまずいたとき」を対にして覚えよう。
| 時期 | 発達課題 ↔ 危機 |
|---|---|
| ①乳児期 | 基本的信頼 ↔ 不信 |
| ②幼児前期 | 自律性 ↔ 恥・疑惑 |
| ③幼児後期 | 自主性 ↔ 罪悪感 |
| ④学童期 | 勤勉性 ↔ 劣等感 |
| ⑤青年期 | 自己同一性 ↔ 同一性拡散 |
| ⑥成人前期 | 親密性 ↔ 孤立 |
| ⑦成人期 | 世代性 ↔ 停滞 |
| ⑧老年期 | 統合 ↔ 絶望 |
参考: Erikson, E.H. の心理社会的発達理論(標準的な看護学教科書)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について