第103回 看護師国家試験 午後 問21 解説
📝 問題
点滴静脈内注射の血管外漏出で注意すべき初期症状はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 点滴静脈内注射の血管外漏出で最初に現れるのは、刺入部の痛みである。
点滴の針が血管から外れて薬液が周りの組織にもれることを血管外漏出という。もれるとまず刺入部に痛みが出る。 あわせて違和感・腫れ・発赤がみられ、滴下が遅くなる、逆血が引けないといった変化も起こる。この段階で気づいて中止できれば、組織の傷は小さくてすむ。
水疱・潰瘍・皮膚壊死は、もれた薬液が組織を壊し続けたあとに現れる変化である。ここまで進むと元に戻らないことがある。
患者が「刺したところが痛い」と言ったらただちに中止して刺入部を観察する。とくに抗がん薬は少量のもれでも組織を壊すため、痛みの訴えを軽く扱わない。
血管外漏出とは
点滴の薬液が血管の外の組織にもれ出ること。抗がん薬などでは組織が壊れ、潰瘍や壊死にまで進むことがある。
- 1
疼痛正解
疼痛は刺入部にいちばん早く現れる変化で、違和感や腫れとともに漏出のサインになる。
- 2
水疱不正解
水疱は薬液が組織を傷つけたあとにできる変化で、漏出してすぐには現れない。
- 3
潰瘍不正解
潰瘍は皮膚が深く欠けた状態で、漏出に気づかず時間がたってから起こる。
- 4
皮膚壊死不正解
皮膚壊死は組織が死んでしまった最終段階で、手術が必要になることもある。
📚 まず何をするか
血管外漏出は、気づいたあとの手順がそのまま問われる。「止める・すぐ抜かない・報告する」の順で覚えよう。
- ①輸液をただちに止める。針はすぐ抜かず、注射器で残った薬液を吸い出せるようにしておく。
- ②もれた範囲・腫れ・色を記録し、医師に報告する。
- ③組織を壊す抗がん薬では患肢を挙上し、冷罨法か温罨法かは薬剤ごとの決まりに従う。
参考: 標準的な基礎看護学・がん看護(血管外漏出の予防と対応)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について