第103回 看護師国家試験 午後 問118 解説
📝 問題
次の文を読み118〜120の問いに答えよ。午前6時30分、A県立病院の看護師は勤務中に突然、立っていられないほどの大きな揺れを感じた。病院の電源は自家発電に切り替わりA県北部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生したと院内放送があった。 病棟看護師が発災直後にとる行動で最も優先するのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ まず病棟内を回り、患者一人ひとりの安全を確認する。
揺れているあいだは、まず看護師自身が身を守る。揺れが収まった直後にすることは、患者一人ひとりの安全確認である。 転倒や落下物によるけが、点滴やドレーンの抜け、人工呼吸器や酸素の供給が止まっていないかを、病棟を回って確かめる。
病院の電源は自家発電に切り替わったばかりで、建物や設備の被害はまだ分かっていない。 避難させるかどうかも、安全だと伝えられるかどうかも、患者の状態と被害の状況をつかんでからでなければ決まらない。
残る3つは、安全確認のあとに続く行動である。
- 1
病棟内の患者の安全確認正解
けがの有無、点滴やドレーン、医療機器の作動を患者ごとに確かめる。ここで集めた情報が、そのあとの避難や応援要請の判断のもとになる。
- 2
病院外への患者の避難誘導不正解
地震では建物の外のほうが危険なこともある。避難は建物の被害と患者の状態を確かめたうえで、災害対策本部の指示に従って行う。
- 3
水道・ガスの被害状況の確認不正解
水道やガスの被害の確認は施設の担当部門が担う。病棟看護師が発災直後に人手を割く仕事ではなく、まず患者に向かう。
- 4
患者への病棟内は安全という通知不正解
安全かどうかはまだ確かめられていない。確認を終えてから、分かったことを落ち着いて伝えることで、患者の不安も抑えられる。
📚 まず何をするか
災害時の看護は「何を先にするか」の順番で問われる。自分の安全→患者の安全→被害の把握→報告と応援要請、の流れで覚えよう。
- 揺れているあいだは机の下などで身を守る。看護師が負傷すれば助けられる人が減る
- 安全確認では、けが・医療機器の作動・酸素と電源の供給・避難経路をみる
- 病棟の被害と患者の状況をまとめて災害対策本部へ報告し、指示を受けて動く
参考: 標準的な災害看護学(発災直後の病院の対応)/厚生労働省「災害医療体制」
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について