第103回 看護師国家試験 午前 問83 解説
📝 問題
視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
3・4
💡 解説
✅ 視床下部は摂食行動と飲水行動を調節する。
視床下部は間脳にあり、体の内側の環境を一定に保つ司令塔である。自律神経と内分泌の最高中枢として、体温・血糖・水分・睡眠と覚醒・情動を調節している。
食べる量は摂食中枢と満腹中枢が、水を飲む行動は体液が濃くなったことを感じ取る口渇中枢が調節する。いずれも視床下部にある。
他の選択肢は、別の場所が担っている。感覚の中継は視床、記憶の形成は海馬、姿勢の調節は小脳や大脳基底核である。
- 1
感覚系上行路の中継核不正解
嗅覚を除く感覚を中継して大脳皮質へ送るのは視床である。名前は似ているが別の構造になる。
- 2
長期記憶の形成不正解
長期記憶の形成に中心的にはたらくのは、大脳辺縁系の海馬である。
- 3
摂食行動の調節正解
摂食中枢と満腹中枢が視床下部にあり、食べる量を調節している。
- 4
飲水行動の調節正解
体液が濃くなったことを感じ取る口渇中枢が視床下部にあり、水を飲む行動を起こす。
- 5
姿勢の調節不正解
姿勢や運動の調節を担うのは、小脳・大脳基底核・脳幹である。
📚 混同しやすいので注意
視床と視床下部は1字違いで入れ替えて問われる。視床は感覚の中継、視床下部は体の内側の調節と対にして覚えよう。
- 視床下部は下垂体とつながり、抗利尿ホルモンとオキシトシンを作って下垂体後葉へ送る。
- 視床下部から出る放出ホルモンが、下垂体前葉の成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの分泌を動かす。
- 体温の設定値も視床下部が決めており、感染のときにこの設定が上がることで発熱が起こる。
参考: 系統看護学講座 人体の構造と機能(神経系)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について