第103回 看護師国家試験 午前 問42 解説
📝 問題
看護師の作業時の姿勢と作業台を図に示す。腰部の負担が最も小さいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 背すじを伸ばして立ったまま作業する姿勢が、腰部の負担が最も小さい。
腰部の負担は、前かがみになるほど大きくなる。 上半身を前へ倒すと、その重みを腰の筋肉と椎間板だけで支えることになり、まっすぐ立っているときの何倍もの力がかかる。
図の中で腰部の負担が最も小さいのは、背すじを伸ばしたまま立って作業している姿勢である。 上半身の重みが背骨にまっすぐ乗り、体の重心が支持基底面の内側に収まっている。
残りのうち2つは、上半身が前へ倒れている。 膝を曲げても、前かがみそのものが解消されないかぎり腰部の負担は大きいままである。 もう1つは低い台に腰かけた姿勢で、上半身は起きているが、座って作業するほうが立って作業するより腰への負担は大きい。
支持基底面とは
床に接している部分と、その間を結んだ範囲。ここに重心が収まっているほど姿勢は安定する。
- 1
正解
背すじを伸ばして立ち、上半身を倒さずに作業している。重みが背骨にまっすぐ乗るため、腰部の負担が最も小さい。
- 2
不正解
膝を伸ばしたまま上半身を大きく前へ倒している。腰の筋肉と椎間板だけで上半身を支えることになり、負担が最も大きい。
- 3
不正解
膝を曲げてはいるが上半身は前へ倒れたままで、腰部にかかる負担は残る。
- 4
不正解
低い台に腰かけ、膝を深く曲げて作業している。座位は立位より椎間板にかかる圧が高く、腰かける面が低いほど骨盤が後ろへ倒れて腰椎の自然な弯曲を保ちにくい。
📚 ここも一緒におさえておこう
ボディメカニクスは、看護師の腰を守る工夫として問われる。重心と支持基底面の関係で覚えよう。
- 足を前後・左右に開いて立つと支持基底面が広がり、体が安定して余計な力が要らない
- 患者と自分の重心を近づけると、小さな力で動かせる
- 作業台は、立ったときに肘が軽く曲がる高さに合わせると前かがみを防げる
参考: 系統看護学講座 基礎看護技術/厚生労働省 職場における腰痛予防対策指針
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について