第114回 看護師国家試験 午後 問59 解説

一般小児看護学✔ 監修済み

📝 問題

標準的な成長・発達をしている4歳の男児に対して採血を行う。看護師が男児に採血についてのプレパレーションを実施した。 その後に伝えることで適切なのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 説明したあとは「何か聞きたいことはないかな」と、子どもが疑問や気持ちを出せるようにする。

プレパレーションは、これから受ける処置を、子どもの発達に合った言葉や人形・絵本で説明し、心の準備を整えて自分から向き合えるようにする関わりである。大切なのは説明して終わりにしないことで、子どもが感じた疑問や不安を口に出せる場をつくるところまでが一続きになる。4歳は言葉のやりとりが十分にできる時期である。

もう一つの原則は嘘をつかないこと。「チクッとするよ」と正直に伝えたうえで、「これを握っていようね」など自分でできる対処法を一緒に決めておくとよい。

  • 1

    「痛くないよ」不正解

    実際には痛むので嘘になる。事実と違う説明は医療者への信頼を損ない、次の処置への恐怖を強める。

  • 2

    「すぐに終わっちゃうよ」不正解

    幼児は時間の感覚が育っていないので「すぐ」がどれくらいか分からない。「10数える間だよ」など、具体的で守れる言い方に置き換える。

  • 3

    「何か聞きたいことはないかな」正解

    説明を一方通行で終わらせず、疑問や思いを引き出すことで誤解を正し、納得して臨める。子どもの意見表明を尊重する関わりでもある。

  • 4

    「やらないと病気になっちゃうよ」不正解

    「やらないと病気になる」は脅しであり、処置を罰と受け取らせてしまう。恐怖で従わせる説明は不安を強める。

📚 ここも一緒におさえておこう

処置を受ける子どもへの支援は、処置の前・中・後で組み立てる。用語と場面をつなげて覚える。

  • 処置は処置室で行い、ベッドや遊び場は「安全な場所」として守る
  • 説明は「注射」より「腕にお薬の道を作る」など、具体的で怖くない言葉を選ぶ
  • 児童の権利に関する条約は子どもの意見表明権を定めており、年齢に応じた説明と納得(インフォームド・アセント)が求められる
子どもの処置に伴う心理的支援
時期方法内容
前プレパレーション人形・絵本・写真などで、何をするか・どう感じるか・どうすればよいかを発達段階に合わせて説明する
中ディストラクションシャボン玉、絵本、音楽、タブレットなどで注意をそらし、痛みの知覚を和らげる
中ポジショニング(安楽な固定)抱っこの姿勢で保護者に支えてもらい、押さえつけられる恐怖を減らす
後ほめる・遊びで表出頑張れたことを具体的にほめ、プレイセラピーで感情を表現できるようにする

参考: 児童の権利に関する条約

出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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