第114回 看護師国家試験 午後 問52 解説
📝 問題
散瞳薬を用いた眼底検査を受ける成人への説明で適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 散瞳薬は点眼からおよそ30分で最大に効き、その状態で眼底を観察する。
眼底検査は、瞳孔を通して網膜・視神経乳頭・網膜血管を見る検査である。瞳孔が小さいままでは十分に見えないので、先に散瞳薬を点眼する。効きはじめは15分ほどで、およそ30分で最大に開く。
散瞳は4〜6時間続き、そのあいだはまぶしさと近くのかすみが残る。だから検査後しばらく運転できないことを、来院の前に必ず伝えておく。
- 1
「角膜を観察します」不正解
眼底検査で見るのは眼球の奥=網膜や視神経乳頭、網膜血管である。角膜は眼球の前面にあり、細隙灯顕微鏡で観察する。
- 2
「検査後に抗菌薬を点眼します」不正解
眼に触れない検査で感染の心配がないため、抗菌薬の点眼は必要ない。
- 3
「眼を閉じた状態で検査室に誘導します」不正解
目を閉じたまま歩かせるのは転倒のもとで危険である。まぶしさとかすみで足元が見えにくいので、看護師が付き添って誘導する。
- 4
「点眼後30分で散瞳薬の効果が現れます」正解
点眼から最大に開くまでおよそ30分かかるので、その待ち時間を見込んで検査を組む。
📚 一緒に確認しよう
散瞳薬には使ってはいけない人がいる。点眼の基本手技とあわせて押さえる。
- 散瞳薬=トロピカミド、フェニレフリン。閉塞隅角緑内障には禁忌なので、緑内障の既往を必ず確認する
- 縮瞳薬=ピロカルピンなど。緑内障の発作のときに用いる
- 点眼は下まぶたを軽く引いて結膜嚢に1滴。容器の先がまつげや眼に触れないようにする
- 点眼後は目頭を1〜5分そっと押さえると、全身への吸収が減って副作用を抑えられる
- 2種類以上を続けて点眼するときは5分以上あける
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について