第114回 看護師国家試験 午前 問36 解説
📝 問題
人体には使用しない消毒薬はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ グルタラールは器材専用の高水準消毒薬で、人体には使わない。
グルタラールは、芽胞にも効く高水準消毒薬。内視鏡など熱に弱い器材の消毒に使う。
刺激と毒性が強く、皮膚炎、目やのどの刺激、喘息のような症状を起こすため、人体(皮膚・粘膜)には使わない。
扱うときはふたのできる専用容器を使い、換気のよい場所で、手袋・ゴーグル・マスクを着ける。
- 1
グルタラール正解
正しい。芽胞を含むほとんどの微生物に効くが、人体に使うと化学熱傷や粘膜の障害を起こす。
- 2
ポビドンヨード不正解
ポビドンヨードは中水準消毒薬で、手術部位の皮膚、創部、うがいなど人体に広く使う。ヨードに過敏な人や甲状腺の病気がある人は注意する。
- 3
塩化ベンザルコニウム不正解
塩化ベンザルコニウムは低水準消毒薬で、手指・皮膚・粘膜や器具に使える。ただし芽胞・結核菌・多くのウイルスには効かない。
- 4
クロルヘキシジングルコン酸塩不正解
クロルヘキシジングルコン酸塩は低水準消毒薬で、手指消毒や手術前の皮膚消毒に使う。日本では腟・膀胱・口の粘膜への使用は禁じられている。
📚 混同しやすいので注意
消毒薬は「水準」と「人体に使えるか」の2つを組にして覚える。
- 次亜塩素酸ナトリウムはノロウイルスやクロストリジオイデス ディフィシルの芽胞に効くが、金属をさびさせるため人体には原則使わない。
- 消毒用エタノールはすぐ乾き手指衛生の第一選択だが、芽胞とノロウイルスには効きにくい。
- 器具は使い方で分ける。血管や無菌の組織に入るもの=滅菌、粘膜に触れるもの=高水準消毒、皮膚に触れるだけ=低水準消毒か洗浄。
| 水準 | 代表的な薬剤 | おもな用途 |
|---|---|---|
| 高水準 | グルタラール、フタラール、過酢酸 | 内視鏡などの器材(人体には使用しない) |
| 中水準 | 次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨード、消毒用エタノール | 環境・器材/皮膚・粘膜 |
| 低水準 | クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、両性界面活性剤 | 手指・皮膚、環境・器材 |
参考: CDC「医療施設における消毒と滅菌のためのガイドライン」/厚生労働省「医療機関における院内感染対策について」
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について