第114回 看護師国家試験 午前 問30 解説
📝 問題
胎生3週の発生過程にある胚子の横断面を図に示す。 Aから分化するのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ Aは神経管で、外胚葉からできて脊髄になる。
図は胎生3週ごろの神経管ができる過程を、4段階の横断面で示したもの。
背中側の外胚葉が厚くなって板になり、真ん中がくぼんで溝になり、両側のふちがくっつくと、背中側に閉じた管=神経管ができる。矢印Aが指しているのが、この神経管である。
Aは左端の図の外胚葉と同じ模様で描かれており、外胚葉から生じたことが図からも読み取れる。
神経管は頭側が脳、尾側が脊髄になる。
- 1
気管不正解
気管は内胚葉から作られる。原始腸管の前のほうから枝分かれして、気管・気管支・肺の上皮になる。
- 2
食道不正解
食道も内胚葉から作られる。図では腹側の大きな腔を囲む層にあたり、背中側のAとは別の胚葉。
- 3
脊髄正解
正しい。Aは背中側に閉じた神経管で、外胚葉からできる。頭側は脳、尾側は脊髄になる。
- 4
大動脈不正解
大動脈は中胚葉から作られる。図では神経管の左右に広がる淡い層が中胚葉で、その腹側に一対の背側大動脈が描かれている。
📚 国試でよく狙われるところ
「この器官はどの胚葉から?」は毎年のように問われる。表ごと覚えるのが早い。
- 神経管は受精後約4週までに閉じる。閉じ残ると二分脊椎・無脳症などの神経管閉鎖障害になる。
- 予防のため、妊娠を計画するころから妊娠初期にかけて葉酸400μg/日を追加してとることがすすめられる。
- 脊索は神経管の腹側にあり、一部が椎間板の髄核として残る。
| 胚葉 | 分化するもの |
|---|---|
| 外胚葉 | 表皮・毛・爪、脳・脊髄(神経管)、末梢神経、感覚器、下垂体後葉、副腎髄質 |
| 中胚葉 | 骨・軟骨・骨格筋、心臓と血管、血液、腎・尿管、生殖腺、真皮 |
| 内胚葉 | 消化管の上皮、肝臓・膵臓、呼吸器の上皮、甲状腺、膀胱の上皮 |
参考: 厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための葉酸摂取について」
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について