第113回 看護師国家試験 午後 問51 解説
📝 問題
高齢者の不眠の要因はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 就寝直前に42℃以上の熱い風呂に入ることは、高齢者の不眠の要因となる。
就寝直前に42℃以上の熱い風呂に入ると、交感神経が刺激されて心身が目覚める方向に傾く。深部体温もすぐには下がらないため、寝つきが悪くなる。
睡眠衛生指導では、入浴は就寝の1〜2時間前にぬるめの湯で行うことが望ましい。
深部体温とは
体の中心部(内臓)の温度。夜に向けて下がっていくときに眠気が強まる。
- 1
午前中に日光浴をする。不正解
午前中の日光浴は体内時計を整え、夜間の入眠を促すため不眠の要因ではない。
- 2
昼食後に30分程度の午睡をする。不正解
昼食後の30分程度の短い午睡は夜間睡眠を妨げにくく、良い習慣である。
- 3
就寝直前に42℃以上の風呂に入る。正解
就寝直前の42℃以上の熱い入浴は交感神経を刺激し覚醒させ、入眠を妨げる。
- 4
就寝前に100 mL程度のホットミルクを飲む。不正解
就寝前の少量の温かい飲み物は入眠を妨げないため、不眠の要因ではない。
📚 一緒に確認しよう
高齢者の不眠は、加齢による眠りの変化・生活習慣・睡眠障害の3つの面から問われる。
- 加齢により深睡眠(ノンレム睡眠の深いステージ)が減少し、中途覚醒・早朝覚醒が増えて睡眠が分断されやすい
- 体内時計の位相が前進するため、就床・起床時刻が早くなる傾向がある
- 午睡は15時までに30分以内、就寝前4時間のカフェインと就寝前1時間の喫煙は避ける
| 疾患 | 特徴 |
|---|---|
| 睡眠時無呼吸症候群 | いびきと日中の強い眠気。肥満や下顎の後退が背景にある |
| レストレスレッグス症候群 | 夕方から夜に下肢の不快感が出現し、動かすと軽快する。鉄欠乏が関与 |
| レム睡眠行動障害 | 夢に一致した大きな寝言や体動。パーキンソン病やレビー小体型認知症に先行することがある |
参考: 睡眠衛生の基本(高齢者の睡眠)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について