第112回 看護師国家試験 午前 問42 解説
📝 問題
真空採血管とホルダーを用いて静脈血採血を実施するときに、駆血を解除するタイミングで適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 真空採血管を用いた採血では、ホルダーから採血管を抜去した後に駆血を解除する。
真空採血管とホルダーを用いる採血では、駆血帯を巻いたまま採血管を交換・採取し、最後の採血管をホルダーから抜去してから駆血を解除する。駆血を先に解いてしまうと、陰圧の残る採血管によって血液がホルダー内へ逆流するおそれがある。 抜針は駆血を解除したあとに行う。駆血したまま針を抜くと、血液が漏れやすい。
他の選択肢は逆流や不十分な採血を招く。穿刺した直後や血液の流入が始まった時点で駆血を解除すると、静脈の充満が不十分で必要量が採取できないことがある。血液の流入が終わった時点でも、採血管をホルダーに挿したまま駆血を解くと逆流のリスクが残る。
陰圧とは
周りより圧力が低い状態。真空採血管の中は陰圧になっていて、その力で血液が吸い込まれる。
- 1
採血針を皮膚に穿刺した直後不正解
穿刺直後の解除では静脈の充満が不十分で、必要量を採取できないことがある。
- 2
真空採血管内への血液の流入が始まったとき不正解
血液流入が始まった時点で解除すると充満が不十分となり、採血が不安定になりうる。
- 3
真空採血管内への血液の流入が終わったとき不正解
流入終了時でも採血管をホルダーに挿したまま解除すると血液逆流のリスクが残る。
- 4
ホルダーから真空採血管を抜去した後正解
ホルダーから採血管を抜去した後に駆血を解除することで、逆流を防ぎ安全に採血できる。
📚 国試でよく狙われるところ
静脈血採血は、駆血帯の扱いから抜針後の止血まで手順が細かく問われる。
- 駆血帯は穿刺部位から7〜10cm中枢側に巻き、1分以内(長くても2分以内)に採血を終える
- 長時間の駆血やクレンチング(手を握ったり開いたり)は、カリウム値の偽高値の原因になる
- 穿刺角度は15〜20度。原則として肘正中皮静脈を選ぶ(尺側は上腕動脈・正中神経が近く危険)
- 採血管の順序は、血液培養 → 凝固検査(クエン酸ナトリウム) → 血清(プレーン・分離剤) → ヘパリン → EDTA(血球数を数える血算用の抗凝固剤) → 解糖阻害剤(フッ化ナトリウム)
- 複数本を採取するときは、1本を抜いてから次の採血管を挿す
- しびれや強い痛みを訴えたら直ちに抜針し、神経損傷の可能性を報告する
- 抜針後は5分程度圧迫止血し、もまない
参考: 採血・検査介助に関する標準的看護学教科書/標準採血法ガイドライン
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について