第111回 看護師国家試験 午後 問88 解説
📝 問題
予防接種に生ワクチンが使用される疾患はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
4・5
💡 解説
✅ 生ワクチンが使用されるのは結核(BCG)と麻疹である
生ワクチンは、病原体の毒性を弱めた(弱毒化した)生きた微生物を用いるワクチンである。選択肢のうち、結核に対するBCGと麻疹(MRワクチンに含まれる)はいずれも生ワクチンである。 代表的な生ワクチンはBCG・麻疹・風疹(MR)・水痘・おたふくかぜ・ロタウイルス。
他の選択肢は生ワクチンではない。ジフテリア・破傷風はトキソイド(DPT-IPVなどに含まれる)、日本脳炎は不活化ワクチンである。 出題当時は四種混合(DPT-IPV)とHibワクチンは別々だったが、2024年4月から五種混合(DPT-IPV-Hib)が定期接種になっている。
BCG〈ビーシージー〉とは
結核を予防する生ワクチン。毒性を弱めた牛型結核菌を用い、乳児期に上腕へ接種する。
トキソイドとは
細菌が作る毒素から毒性を取り除き、免疫をつくる働きだけを残したもの。菌そのものは含まない。
- 1
ジフテリア不正解
ジフテリアはトキソイド(DPT-IPVなどに含まれる)であり、生ワクチンではない。
- 2
日本脳炎不正解
日本脳炎は不活化ワクチンであり、生ワクチンではない。
- 3
破傷風不正解
破傷風はトキソイドであり、生ワクチンではない。
- 4
結核正解
結核に対するBCGは弱毒化した菌を用いる生ワクチンである。
- 5
麻疹正解
麻疹ワクチン(MRに含まれる)は弱毒生ワクチンである。
📚 国試でよく狙われるところ
ワクチンは種類の分類だけでなく、接種の間隔まで問われる。 注射生ワクチン同士を接種する場合は27日以上(中27日)あける。それ以外の組み合わせには接種間隔の制限がない。
- 生ワクチンは妊婦には禁忌。免疫抑制状態にある人にも原則として接種しない。
- BCGは管針法(スタンプ式)で上腕外側に接種する。
- ロタウイルスワクチンは経口の生ワクチンで、定期接種に位置づけられている。
| 種類 | 主な例 |
|---|---|
| 生ワクチン | BCG、麻疹・風疹(MR)、水痘、おたふくかぜ、ロタウイルス(経口) |
| 不活化ワクチン | 日本脳炎、五種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風・ポリオ・Hib)、小児用肺炎球菌、B型肝炎、インフルエンザ、HPV |
| トキソイド | ジフテリア、破傷風 |
参考: 予防接種法に基づく定期接種
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について