第111回 看護師国家試験 午後 問86 解説
📝 問題
地域包括支援センターの目的を定める法律はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 地域包括支援センターの目的を定めるのは介護保険法である
地域包括支援センターは、介護保険法に基づいて市町村が設置する(または委託により設置される)機関で、高齢者の総合相談・支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント、介護予防ケアマネジメントを担う地域包括ケアの中核である。
他の選択肢はいずれも別の目的をもつ法律である。健康増進法は健康日本21などの国民の健康増進を定める法律、社会福祉法は社会福祉事業全般の基本を定める法律、地域保健法は保健所・市町村保健センターを定める法律、老人福祉法は老人福祉施設や措置などを定める法律である。地域包括支援センターは保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の3職種が配置される点も特徴的である。
権利擁護とは
自分で判断したり主張したりするのが難しい人に代わって、その人の権利や財産を守る働きかけ。
主任介護支援専門員とは
経験を積んで研修を修了した介護支援専門員(ケアマネジャー)。ほかのケアマネジャーへの助言や、地域の多職種連携づくりを担う。
- 1
介護保険法正解
地域包括支援センターは介護保険法に基づき設置され、その目的も同法が定める。
- 2
健康増進法不正解
健康増進法は国民の健康増進(健康日本21など)を定める法律で、本センターの根拠ではない。
- 3
社会福祉法不正解
社会福祉法は社会福祉事業全般の基本を定める法律で、本センターの目的を定めない。
- 4
地域保健法不正解
地域保健法は保健所・市町村保健センターを定める法律。名称が紛らわしいが根拠法ではない。
- 5
老人福祉法不正解
老人福祉法は老人福祉施設や措置を定める法律で、本センターの根拠法ではない。
📚 混同しやすいので注意
似た名前の「センター」は、名称だけでは区別できない。何を担う場所かまで結びつけて覚えよう。 地域包括支援センターの4業務は総合相談支援・権利擁護・包括的継続的ケアマネジメント支援・介護予防ケアマネジメントで、地域包括ケアシステムの中核を担う。
- 権利擁護業務には高齢者虐待への対応や成年後見制度の活用支援、消費者被害の防止が含まれる。
- 要支援1・2の介護予防ケアプランは地域包括支援センターが作成する(要介護1〜5は居宅介護支援事業所の介護支援専門員)。(2024年からは指定居宅介護支援事業者も指定を受けて作成できる)
| 名称 | 根拠法 | 設置主体 |
|---|---|---|
| 地域包括支援センター | 介護保険法 | 市町村(委託可) |
| 市町村保健センター | 地域保健法 | 市町村 |
| 保健所 | 地域保健法 | 都道府県・政令市・特別区など |
| 精神保健福祉センター | 精神保健福祉法 | 都道府県・指定都市 |
| 配偶者暴力相談支援センター | DV防止法 | 都道府県(市町村は努力義務) |
参考: 介護保険法
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について