第111回 看護師国家試験 午後 問7 解説
📝 問題
ハヴィガースト,R. J. の発達課題で善悪の区別を学習するのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 善悪の区別の学習はハヴィガーストの乳幼児期の発達課題である。
ハヴィガーストは生涯を6期に分け、各期の発達課題を示した。 乳幼児期の課題には「歩行の学習」「話すことの学習」「排泄の習慣」とともに、「善悪の区別を学び良心を発達させること」が含まれる。 「善悪の区別を学習する」は乳幼児期の課題である。
良心や善悪の芽生えは、基本的なしつけが行われる乳幼児期に始まると押さえる。
児童期は「読み書き計算などの基礎的技能」「仲間との交流」「良心・道徳・価値尺度のさらなる発達」、青年期は「両親からの情緒的自立」「職業選択の準備」、中年期は「社会的・市民的責任の達成」が中心となる。
国試ではハヴィガーストの各期の課題を具体例で問う形式が多い。善悪の区別=乳幼児期、と一対一で覚えておくとよい。
発達課題とは
人生のそれぞれの時期に達成しておくとよいとされる課題。うまく達成できると次の時期の課題に取り組みやすくなる。
- 1
乳幼児期正解
善悪の区別を学び良心を発達させるのは乳幼児期の発達課題である。
- 2
児童期不正解
児童期は読み書き計算などの基礎技能や仲間関係の形成が中心。
- 3
青年期不正解
青年期は両親からの情緒的自立や職業選択の準備が課題。
- 4
中年期不正解
中年期は社会的・市民的責任の達成や成人としての役割が課題。
📚 混同しやすいので注意
発達段階の理論は、提唱者と課題を入れ替えて問われる。エリクソンの心理社会的発達段階(各期の発達課題と心理社会的危機)と対にして覚えよう。
- エリクソンの各期の危機=乳児期基本的信頼 対 不信、幼児期前期自律性 対 恥・疑惑、幼児期後期自主性 対 罪悪感、学童期勤勉性 対 劣等感、青年期同一性 対 同一性拡散、成人期親密性 対 孤立、壮年期生殖性 対 停滞、老年期統合 対 絶望。
- ピアジェの認知発達は感覚運動期(0〜2歳)→前操作期(2〜7歳)→具体的操作期(7〜11歳)→形式的操作期(11歳〜)。
| 時期 | 主な発達課題 |
|---|---|
| 乳幼児期 | 歩行・話すこと・排泄の学習、善悪の区別と良心の発達、固形食をとること |
| 児童期 | 読み・書き・計算の基礎的技能、仲間との交流、良心と価値尺度の発達 |
| 青年期 | 両親からの情緒的自立、職業の選択と準備、社会的責任のある行動 |
| 壮年初期 | 配偶者の選択、家庭の形成、育児、職業生活の開始 |
| 中年期 | 社会的・市民的責任の達成、中年期の生理的変化への適応、老いた両親への適応 |
| 老年期 | 体力・健康の衰退への適応、退職と収入減への適応、配偶者の死への適応 |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について