第111回 看護師国家試験 午前 問76 解説
📝 問題
日本の政府開発援助〔ODA〕の実施機関はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 日本のODAの実施機関は国際協力機構〔JICA〕である
政府開発援助(ODA)は、開発途上国の発展のために国が行う資金や技術の協力である。日本のODAのうち二国間援助(技術協力・有償資金協力・無償資金協力)を一手に担っているのが、独立行政法人国際協力機構(JICA)である。
他の選択肢は日本の実施機関ではない。世界保健機関(WHO)は国連の保健分野の専門機関、国連開発計画(UNDP)は国連の開発援助機関、赤十字国際委員会(ICRC)は武力紛争時の人道支援を行う中立の国際組織である。
二国間援助とは
日本が相手の国に直接行う援助。国連などの国際機関にお金を出して行う多国間援助と区別する。
- 1
世界保健機関〔WHO〕不正解
WHOは国連の保健分野の専門機関であり、日本のODAの実施機関ではない。
- 2
国際協力機構〔JICA〕正解
JICA(国際協力機構)は日本の二国間ODAを一元的に実施する機関である。
- 3
国連開発計画〔UNDP〕不正解
UNDPは国連の開発援助機関であり、日本のODA実施機関ではない。
- 4
赤十字国際委員会〔ICRC〕不正解
ICRCは武力紛争時の人道支援を行う中立の国際組織であり、ODA実施機関ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
国際協力の問題は、機関名と役割を入れ替えて問われる。機関名と役割を対にして覚えよう。 ODAは二国間援助(相手国へ直接)と多国間援助(国際機関への拠出)に分かれ、二国間援助の技術協力の一環が青年海外協力隊である。看護師も職種として派遣されている。
- ODAの3本柱=技術協力・有償資金協力(円借款)・無償資金協力。
- WHOの主な活動=国際保健の指導・調整、国際疾病分類(ICD)の策定、健康の定義(1948年憲章)、プライマリヘルスケア(アルマ・アタ宣言、1978年)、ヘルスプロモーション(オタワ憲章、1986年)。
- 国際看護では、現地の文化・生活習慣を尊重すること、支援終了後も継続できる仕組み(持続可能性)を重視する。
| 機関 | 役割 |
|---|---|
| JICA(国際協力機構) | 日本の二国間ODAを実施(技術協力・青年海外協力隊など) |
| WHO(世界保健機関) | 国連の保健分野の専門機関 |
| UNICEF(国連児童基金) | 子どもの保健・栄養・教育・保護 |
| UNFPA(国連人口基金) | 人口・リプロダクティブヘルス |
| UNDP(国連開発計画) | 開発途上国の開発援助 |
| ICRC(赤十字国際委員会) | 武力紛争下の人道支援(中立の国際組織) |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について