第110回 看護師国家試験 午後 問82 解説
📝 問題
副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・4
💡 解説
✅ 副交感神経を含む脳神経は動眼神経と迷走神経である。
副交感神経線維を含む脳神経は、動眼神経(Ⅲ)・顔面神経(Ⅶ)・舌咽神経(Ⅸ)・迷走神経(Ⅹ)の4つである。この問題で該当するのは動眼神経と迷走神経である。 動眼神経の副交感成分は瞳孔括約筋と毛様体筋を支配し縮瞳・水晶体の調節を行い、迷走神経の副交感成分は心臓・肺・消化管など胸腹部内臓に広く分布する。
三叉神経(Ⅴ)は顔面の感覚と咀嚼筋を支配する運動・知覚神経、内耳神経(Ⅷ)は聴覚と平衡覚を伝える感覚神経、舌下神経(Ⅻ)は舌の運動を支配する運動神経であり、いずれも副交感成分を含まない。
副交感神経とは
からだを休ませる方向に働く自律神経。心拍をゆるめ、消化を進め、瞳孔を小さくする。
毛様体筋とは
水晶体の厚みを変えてピントを合わせる筋。動眼神経の副交感成分が支配している。
- 1
動眼神経正解
動眼神経は瞳孔括約筋・毛様体筋を支配する副交感成分を含む。
- 2
三叉神経不正解
三叉神経は顔面の知覚と咀嚼筋を支配する神経で、副交感成分を含まない。
- 3
内耳神経不正解
内耳神経は聴覚・平衡覚を伝える感覚神経で、副交感成分を含まない。
- 4
迷走神経正解
迷走神経は心臓・肺・消化管に広く分布する副交感成分を含む。
- 5
舌下神経不正解
舌下神経は舌の運動を支配する運動神経で、副交感成分を含まない。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
脳神経は、番号と名称と機能を入れ替えて問われる。番号・名称・機能を3つ1組にして、Ⅰから順に通しで覚えよう。 副交感線維を含むのはⅢ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹの4つである。
| 脳神経 | 主な機能 |
|---|---|
| Ⅰ 嗅神経 | 嗅覚 |
| Ⅱ 視神経 | 視覚 |
| Ⅲ 動眼神経 | 外眼筋の運動・眼瞼挙上、縮瞳と水晶体調節(副交感) |
| Ⅳ 滑車神経 | 上斜筋(眼球を下内方へ) |
| Ⅴ 三叉神経 | 顔面の知覚、咀嚼筋の運動 |
| Ⅵ 外転神経 | 外直筋(眼球を外側へ) |
| Ⅶ 顔面神経 | 表情筋、舌前2/3の味覚、涙腺・唾液腺(副交感) |
| Ⅷ 内耳神経 | 聴覚・平衡覚 |
| Ⅸ 舌咽神経 | 舌後1/3の味覚と知覚、嚥下、耳下腺(副交感) |
| Ⅹ 迷走神経 | 咽喉頭の運動・知覚、胸腹部内臓(副交感) |
| Ⅺ 副神経 | 胸鎖乳突筋・僧帽筋 |
| Ⅻ 舌下神経 | 舌の運動 |
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について