第110回 看護師国家試験 午後 問58 解説
📝 問題
母体保護法で規定されているのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 母体保護法は受胎調節の実地指導を規定する。
母体保護法は、不妊手術や人工妊娠中絶、および受胎調節の実地指導などを定めた法律である。受胎調節実地指導員(都道府県知事の指定を受けた者)による避妊の実地指導が規定されている。
育児時間は労働基準法、生理休暇(生理日の就業が著しく困難な女性への休暇)は労働基準法、育児中の深夜業の制限は育児介護休業法に規定されており、いずれも母体保護法の内容ではない。
育児時間とは
生後1年に達しない子を育てる女性が請求できる、1日2回各30分の休憩時間。労働基準法で定められている。
- 1
育児時間不正解
育児時間は労働基準法の規定。
- 2
生理休暇不正解
生理休暇は労働基準法の規定。
- 3
受胎調節の実地指導正解
受胎調節の実地指導は母体保護法に規定されている。
- 4
育児中の深夜業の制限不正解
育児中の深夜業の制限は育児介護休業法の規定。
📚 混同しやすいので注意
母性看護に関わる法律は、どの法律に何が書いてあるかを入れ替えて問われる。似た内容が別々の法律に分かれているので、法律名と規定内容を対にして覚えよう。
- 人工妊娠中絶が可能なのは妊娠22週未満で、母体保護法指定医師が行う。原則として本人と配偶者の同意が必要。
- 産後休業のうち産後6週間は本人が請求しても就業させられない(絶対的就業禁止)。6週間を過ぎ本人が請求し医師が支障ないと認めた業務には就業できる。
| 法律 | 主な規定 |
|---|---|
| 母体保護法 | 不妊手術、人工妊娠中絶、受胎調節実地指導員による避妊の実地指導 |
| 母子保健法 | 妊娠の届出と母子健康手帳の交付、1歳6か月児・3歳児健康診査、新生児訪問指導、低出生体重児の届出、産後ケア事業 |
| 労働基準法 | 産前6週間(多胎妊娠は14週間)・産後8週間の休業、育児時間(1日2回各30分)、生理休暇、危険有害業務の就業制限、妊産婦の時間外・深夜業の制限 |
| 育児・介護休業法 | 育児休業(原則子が1歳まで)、子の看護等休暇、育児中の深夜業・時間外労働の制限、所定労働時間の短縮 |
| 男女雇用機会均等法 | 妊産婦が健康診査を受ける時間の確保、医師の指導事項を守るための措置、妊娠・出産を理由とする不利益取扱いの禁止 |
参考: 母体保護法
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について