第110回 看護師国家試験 午後 問31 解説
📝 問題
診療記録で正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 診療記録には看護記録が含まれる。
診療記録とは、診療録(医師のカルテ)だけでなく、看護記録・検査記録・処方箋・手術記録・エックス線写真など、診療に関して作成される記録類の総称である。 看護記録も診療記録に含まれる。
診療録(医師法上のカルテ)の保存義務は5年間であり、看護記録を含むその他の診療に関する諸記録は医療法上2年間の保存が求められる。「1年間」は誤りである。 開示は原則として医療機関(管理者)が行うものであり、保健所長ではない。 開示請求は患者本人のほか、法定代理人や遺族など一定の関係者にも認められており、患者本人に限られるわけではない。
診療録とは
医師が診察の内容を書き残す記録で、いわゆるカルテ。看護記録とは別のもので、保存期間も根拠になる法律も違う。
法定代理人とは
本人に代わって手続きができると法律で決められた人。未成年者の親権者や成年後見人がこれにあたる。
- 1
看護記録が含まれる。正解
診療記録は看護記録・検査記録などを含む総称であり、看護記録も含まれる。
- 2
開示は保健所長が行う。不正解
開示は保健所長ではなく医療機関(管理者)が行う。
- 3
1年間の保存義務がある。不正解
診療録は5年、その他の診療記録は2年の保存義務であり1年ではない。
- 4
閲覧は患者本人に限られる。不正解
開示は患者本人のほか法定代理人や遺族などにも認められる。
📚 混同しやすいので注意
記録の保存期間は5年・3年・2年が入り組んでいて取り違えやすい。年数だけでなく、どの法律に定めがあるかまで一緒に思い出せるようにしたい。 看護記録は事実を客観的に、実施後すみやかに記載する。 訂正は二重線と署名(もとの記載が読めるように)で行い、消去や書き換えはしない。
- 記録の様式=POS(問題志向型システム)に基づくS・O・A・P(S:主観的情報/O:客観的情報/A:アセスメント/P:計画)、経過表(フローシート)、経時記録など。
- 個人情報保護法により、患者本人からの開示請求には原則として応じる義務があり、開示するのは医療機関の管理者である。
| 記録 | 保存期間 | 根拠法 |
|---|---|---|
| 診療録(カルテ) | 5年 | 医師法 |
| 看護記録・検査記録・エックス線写真などの診療に関する諸記録 | 2年 | 医療法 |
| 助産録 | 5年 | 保健師助産師看護師法 |
| 処方箋(薬局が保存) | 3年 | 薬剤師法 |
参考: 医療法/医師法
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について