第110回 看護師国家試験 午前 問90 解説

一般老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

身体的フレイルの評価基準はどれか。2つ選べ。

✅ 正解

2・4

💡 解説

✅ 身体的フレイルの評価基準は体重減少と歩行速度の低下である

身体的フレイルの代表的な評価基準はFried(CHS基準)で、(1)体重減少、(2)疲労感(主観的疲労)、(3)活動量の低下、(4)歩行速度の低下、(5)握力の低下(筋力低下)の5項目からなる。 このうち選択肢に挙がっているのは体重減少と歩行速度の低下である。

他の選択肢は身体的フレイルの評価基準に含まれない。視力低下・聴力低下は感覚器の加齢変化であり、腸蠕動運動の低下は消化管の加齢変化である。

国試ではフレイルの5項目と、3項目以上でフレイル・1〜2項目でプレフレイルという判定が問われる。 「体重減少・歩行速度・握力」など身体機能の指標が中心であることを押さえておくとよい。

フレイルとは

加齢で心身の予備力が落ち、病気やけがをきっかけに介護が必要になりやすい状態。健康な状態と要介護状態の中間にあたる。

  • 1

    視力低下不正解

    視力低下は加齢変化ではあるが、身体的フレイルの評価基準には含まれない。

  • 2

    体重減少正解

    体重減少はFriedの身体的フレイル評価基準の項目である。

  • 3

    聴力低下不正解

    聴力低下は感覚器の加齢変化であり、フレイルの評価基準には含まれない。

  • 4

    歩行速度の低下正解

    歩行速度の低下はFriedの身体的フレイル評価基準の項目である。

  • 5

    腸蠕動運動の低下不正解

    腸蠕動運動の低下はフレイルの評価基準の項目ではない。

📚 混同しやすいので注意

フレイル・サルコペニア・ロコモティブシンドロームは名前を入れ替えて出題される。それぞれ「何が減った状態か」で見分けよう。 フレイルは可逆的で、適切な介入により健常な状態に戻りうる。 身体的フレイルだけでなく、精神・心理的フレイル(抑うつ、認知機能低下)や社会的フレイル(閉じこもり、孤立)も含む多面的な概念である。

  • Friedの5項目=体重減少・疲労感・活動量の低下・歩行速度の低下・握力の低下。3項目以上でフレイル、1〜2項目でプレフレイル
  • サルコペニア=加齢による骨格筋量の減少と筋力・身体機能の低下。握力(男性28kg未満・女性18kg未満)や歩行速度(1.0m/秒未満)が指標となる
  • ロコモティブシンドローム=運動器(骨・関節・筋肉)の障害により移動機能が低下した状態
  • 予防=十分な蛋白質摂取とレジスタンス運動、口腔機能の維持(オーラルフレイル対策)、社会参加

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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