第110回 看護師国家試験 午前 問63 解説

一般精神看護学✔ 監修済み

📝 問題

精神保健指定医について正しいのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 精神保健指定医は入院患者の行動制限にかかわる医学的判定を行う

精神保健指定医は精神保健福祉法に基づき厚生労働大臣が指定する医師で、非自発的入院(措置入院・医療保護入院など)の要否や、隔離・身体的拘束といった行動制限の必要性など、患者の人権にかかわる医学的判定を行う。

他の選択肢は誤りである。 精神保健指定医を定めているのは医療法ではなく精神保健福祉法である。 指定するのは都道府県知事ではなく厚生労働大臣である。 障害年金の支給判定は精神保健指定医の職務ではなく、日本年金機構などが認定する。

「精神保健福祉法に基づき厚生労働大臣が指定」「非自発的入院や行動制限の判定を担う」とセットで正確に押さえておくとよい。

医療保護入院とは

本人が病気だと分からず同意できないときに、家族等の同意で行う入院。本人の意思によらないため、退院支援委員会など権利を守る仕組みが置かれる。

身体的拘束とは

体幹や四肢を専用の用具で固定すること。ほかに代えられる手段がないときに限られ、頻回の観察と診療録への記録が求められる。

  • 1

    医療法で規定されている。不正解

    精神保健指定医を規定するのは医療法ではなく精神保健福祉法である。

  • 2

    都道府県知事が指定する。不正解

    指定を行うのは都道府県知事ではなく厚生労働大臣である。

  • 3

    障害年金の支給判定を行う。不正解

    障害年金の支給判定は精神保健指定医の職務ではない。

  • 4

    精神科病院入院患者の行動制限にかかわる医学的判定を行う。正解

    措置入院・医療保護入院の要否や隔離・身体的拘束など行動制限の医学的判定を行う。

📚 国試でよく狙われるところ

精神保健指定医は、根拠法・指定する人・職務を入れ替えて問われる。指定の要件は5年以上の臨床経験(うち3年以上の精神科臨床経験)と所定の研修修了である。 入院形態は、本人の同意の有無と指定医が何名必要かを対にして覚えよう。

精神保健福祉法の主な入院形態
入院形態本人の同意主な要件
任意入院あり本人の同意による入院。退院の申出は原則受理(指定医の診察で72時間の退院制限が可能)
医療保護入院なし精神保健指定医1名の診察+家族等の同意(家族等がいないとき、または家族等が同意も不同意も示さないときは市町村長の同意)
措置入院なし精神保健指定医2名の診察が一致し、自傷他害のおそれがある場合に都道府県知事が決定
緊急措置入院なし急速を要し指定医1名の診察。72時間以内
応急入院なし家族等の同意が得られず急速を要する場合。指定医1名・72時間以内

参考: 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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