第110回 看護師国家試験 午前 問29 解説
📝 問題
医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するにあたり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないことを定めているのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 適切な説明と理解を得る努力義務を定めているのは医療法である。
医療法は、医師・歯科医師・薬剤師・看護師その他の医療の担い手に対し、医療を提供するにあたって適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないと定めている。 これはインフォームド・コンセントの努力義務を定めた規定である。
他の選択肢は根拠法として誤りである。健康保険法は医療保険給付、地域保健法は地域保健対策、個人情報保護法は個人情報の取扱いをそれぞれ定める法律である。 医療法は医療提供体制の基本を定める法律で、インフォームド・コンセントの努力義務規定が置かれている点は国試頻出である。
インフォームド・コンセントとは
医療者が病状と治療の選択肢を分かる言葉で説明し、患者が納得したうえで選ぶこと。同意書に署名をもらうこと自体をさすのではない。
努力義務とは
「〜するよう努めなければならない」と書かれた定め方。守らなくても罰則はないが、行うことが求められている。
- 1
医療法正解
医療法がインフォームド・コンセントの努力義務を定めている。
- 2
健康保険法不正解
健康保険法は医療保険給付を定める法律である。
- 3
地域保健法不正解
地域保健法は地域保健対策の基本を定める法律である。
- 4
個人情報の保護に関する法律不正解
個人情報保護法は個人情報の取扱いを定める法律である。
📚 混同しやすいので注意
法律は、どの法律に何が書いてあるかを入れ替えて問われる。中身と法律名を対にして覚えよう。 医療法は医療提供体制の基本を定める法律で、インフォームド・コンセントは努力義務として置かれている。
- 病院は病床20床以上、診療所は病床19床以下(無床を含む)。
- 医療計画は都道府県が策定し、5疾病・6事業及び在宅医療について記載する(6事業目の新興感染症等への対応は2024年度から)。
- 医療法には医療安全管理体制や医療事故調査制度、医療に関する広告の規制も定められている。
- 同じ「説明」でも、看護師の業務や免許は保健師助産師看護師法、医療保険の給付は健康保険法が根拠。
参考: 医療法
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について