第109回 看護師国家試験 午後 問76 解説
📝 問題
朝9時に大規模地震が発生した。病棟の患者と職員の安全は確認できた。病棟内の壁や天井に破損はなかったが、病院は、停電によって自家発電装置が作動した。 病棟の看護師長が行う対応で適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 看護師長はスタッフに避難経路の安全確認を指示する。
地震の直後で患者と職員の無事は確かめられた段階なので、次は病棟の環境と、避難が必要になったときの備えに目を向ける。 病棟の看護師長が行うのは、スタッフに避難経路の安全確認を指示することである。 余震などの二次災害で避難することになったときに、通路がふさがっていたり破損していたりすると逃げられない。
他の選択肢は、担う人か行う時期がずれている。 災害対策本部の設置と隣接病棟への支援要請は、病棟師長個人ではなく病院全体の指揮系統で決めることである。 災害時マニュアルの整備は平常時にすませておく準備で、発災直後にする仕事ではない。
- 1
災害対策本部を設置する。不正解
災害対策本部の設置は病院全体(管理部門)の役割で、病棟師長の対応ではない。
- 2
災害時マニュアルを整備する。不正解
マニュアル整備は平常時の準備で、発災直後の対応ではない。
- 3
隣接する病棟に支援を要請する。不正解
支援要請は指揮系統を通じて行うもので、まず自病棟の安全確保が優先。
- 4
スタッフに避難経路の安全確認を指示する。正解
避難に備え、スタッフに避難経路の安全確認を指示するのが適切。
📚 関連知識
災害看護は、どの時期に何をするかを対にして問われる。いま自分がどの時期にいるかを先に決めてから動く。
| 時期 | 主な役割 |
|---|---|
| ①静穏期(準備期) | 災害時マニュアルの整備、訓練、備蓄、連絡体制と役割分担の確認 |
| ②超急性期〜急性期(発災〜数日) | 人命救助、トリアージ、施設・避難経路の安全確認、ライフラインと医療機器の確認 |
| ③亜急性期(数日〜数週) | 避難所の環境整備、感染予防、慢性疾患の治療継続、生活不活発病・深部静脈血栓症の予防 |
| ④慢性期・復興期 | 心のケア、生活再建の支援、コミュニティの再構築 |
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について