第109回 看護師国家試験 午後 問68 解説

一般精神看護学✔ 監修済み

📝 問題

成人期早期に、見捨てられることに対する激しい不安、物質乱用や過食などの衝動性、反復する自傷行為、慢性的な空虚感、不適切で激しい怒りがみられ、社会的、職業的に不適応を生じるのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 見捨てられ不安・衝動性・自傷・空虚感が特徴なのは境界性パーソナリティ障害である。

見捨てられることへの激しい不安、対人関係や感情・自己像の不安定さ、衝動性(物質乱用・過食など)、反復する自傷行為、慢性的な空虚感、不適切で激しい怒りは、境界性パーソナリティ障害の中核的特徴である。

他の3つは、対人関係のつまずき方が異なる。 回避性は拒絶や批判を恐れて人との関わりを避け、妄想性は他者を信用できず、反社会性は他者の権利を侵害しても良心が痛まない。 それぞれの中心症状を対比して覚えると鑑別しやすい。

パーソナリティ障害とは

ものの考え方や感じ方、人との関わり方のかたよりが思春期から成人期早期に現れ、長く続いて生活に支障をきたす状態をいう。

  • 1

    回避性人格(パーソナリティ)障害不正解

    回避性は拒絶・批判への過敏さで対人接触を避けるのが特徴。

  • 2

    境界性人格(パーソナリティ)障害正解

    見捨てられ不安・衝動性・自傷・空虚感・激しい怒りは境界性の特徴。

  • 3

    妄想性人格(パーソナリティ)障害不正解

    妄想性は他者への根深い不信・猜疑が中心。

  • 4

    反社会性人格(パーソナリティ)障害不正解

    反社会性は他者の権利侵害・規範無視・良心の欠如が特徴。

📚 関連知識

パーソナリティ障害は、共通する特徴を持つ3つのクラスター(A群・B群・C群)に大別される。 境界性はB群、回避性はC群、妄想性はA群。看護では一貫した枠組み(治療構造)を保ち、スタッフ間で対応を統一することが重要になる。

パーソナリティ障害の3クラスター
クラスター特徴含まれる型
A群奇妙・風変わりにみえる妄想性、シゾイド(スキゾイド)、統合失調型
B群演技的・情緒的・移り気境界性、自己愛性、反社会性、演技性
C群不安・恐怖が強い回避性、依存性、強迫性

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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