第109回 看護師国家試験 午後 問60 解説

一般小児看護学✔ 監修済み

📝 問題

A ちゃん(5歳、女児)は、インフルエンザ脳症の終末期である。A ちゃんに意識はなく、付き添っている母親は「私がもっと早く病院に連れて来ればこんなことにならなかったのに」と病室で泣いている。 A ちゃんの母親への対応で適切なのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 母親ができるケアを提案するのが適切な対応である。

終末期の子の母親が自責感から泣いている場面である。 母親が子のためにできるケア(手を握る、身体を拭く、声をかけるなど)を提案すると、母親は最期まで親としての役割を果たせる。 それが後悔をやわらげ、悲嘆のプロセスを支えることにつながる。

受診が遅れた状況を今聞くことは、自責感を強める恐れがあり適切でない。 親の会の紹介は今この場での優先事項ではなく、時期を見て検討する。 泣いている間は病室にいられないと説明するのは、母子がともに過ごす貴重な時間を奪うため適切でない。

  • 1

    母親に受診が遅くなった状況を聞く。不正解

    受診が遅れた状況を今問うのは母親の自責感を強め不適切である。

  • 2

    母親が A ちゃんに対してできるケアを提案する。正解

    できるケアの提案は母親の親役割を支え、後悔と悲嘆を和らげる。

  • 3

    病気で亡くなった子どもの親の会を母親に紹介する。不正解

    親の会の紹介は今の優先事項ではなく、時期を見て検討する。

  • 4

    母親が泣いている間は A ちゃんの病室に居ることができないと母親に説明する。不正解

    同室を制限するのは母子の貴重な時間を奪い不適切である。

📚 ここも一緒におさえておこう

終末期の家族へのケアは、「今この場でできること」と「時期を見て伝えること」を分けて問われる。 今は親としてできることを支え、死別後の支援は落ち着いてから紹介しよう。

  • 予期悲嘆…死が避けられないとわかった時点から始まる悲嘆。この時期からの支援が死別後の適応を助ける
  • 母親が「自分のせいだ」と語るときは否定も追及もせず、まず思いを受けとめる
  • きょうだいも不安や罪悪感を抱く。年齢に応じた説明と、面会・参加の機会をつくる
  • 死別後のグリーフケア(遺族会・親の会の紹介など)は、時期を見て情報提供する

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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