第109回 看護師国家試験 午後 問20 解説
📝 問題
入浴の温熱作用はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 入浴の温熱作用により末梢血管が拡張する。
入浴の温熱作用では、温かい湯で体表が温められて末梢血管が拡張し、血流が増加する。 これにより新陳代謝が促進され、筋の緊張がやわらぐ。
入浴には温熱作用のほか、静水圧作用(下肢の血液を心臓へ戻し循環を促す)、浮力作用(体重が軽減され関節への負担が減る)がある。 温熱作用はとくにリラクセーションや疼痛の緩和に役立つ。
他の選択肢は温熱作用と逆の記述である。温熱により筋緊張はやわらぎ、慢性疼痛も軽くなる。温熱作用で循環血液量が減ることもない。 国試では、温熱・静水圧・浮力のどの作用の話かを見分けさせる形で問われる。
- 1
筋緊張が増す。不正解
温熱作用では筋緊張はむしろ緩和される。
- 2
末梢血管が拡張する。正解
温熱作用により末梢血管が拡張し血流が増加する。
- 3
慢性疼痛が増強する。不正解
温熱作用により慢性疼痛はむしろ緩和されることが多い。
- 4
循環血液量が減少する。不正解
温熱作用によって循環血液量が減るわけではない。湯につかると静水圧で下肢の血液が心臓へ戻り、心臓への負担はむしろ増える。
📚 ここも一緒におさえておこう
入浴の作用は温熱・静水圧・浮力の3つ。 心疾患のある人では静水圧による静脈還流の増加が心負担となるため、半身浴やぬるめの湯が勧められる。
- 38〜41℃程度のぬるめの湯は副交感神経を優位にし、リラックスと入眠を促す
- 42℃以上の熱い湯は交感神経を刺激し、血圧上昇や心負担の増大を招く
- 食直後・飲酒後の入浴は避け、脱衣所と浴室の温度差によるヒートショックに注意する
| 作用 | 内容 |
|---|---|
| 温熱作用 | 末梢血管の拡張、血流増加、筋緊張の緩和、疼痛の緩和 |
| 静水圧作用 | 下肢の静脈還流を促進する一方、心臓・肺への負担が増す |
| 浮力作用 | 体重が軽くなり関節への負担が減る。動きやすくなる |
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について