第109回 看護師国家試験 午前 問6 解説
📝 問題
児の吸啜刺激によって分泌が亢進し、分娩後の母体の子宮筋の収縮を促すのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 吸啜刺激で分泌が亢進し子宮収縮を促すのはオキシトシンである。
児の吸啜刺激は、下垂体後葉からのオキシトシンの分泌を促す。 オキシトシンは乳腺の筋上皮細胞を収縮させて射乳を起こし、同時に子宮の筋肉も収縮させて、分娩後の子宮復古を進める。
他の3つは、子宮を収縮させるはたらきをもたない。プロラクチンは下垂体前葉から出て乳汁を作るホルモン、テストステロンは男性ホルモン、プロゲステロンは妊娠を保つホルモンである。
授乳をするほど子宮の戻りが早いのは、このオキシトシンのはたらきによる。
吸啜刺激とは
児が乳首をくわえて吸う刺激のこと。この刺激が、母体でホルモンを出させるスイッチになる。
子宮復古とは
分娩で大きくなった子宮が、産後にもとの大きさへ戻っていくこと。
- 1
オキシトシン正解
オキシトシンは射乳と子宮筋収縮を促し、産後の子宮復古を助ける。
- 2
プロラクチン不正解
プロラクチンは乳汁産生を担うが子宮収縮作用はない。
- 3
テストステロン不正解
テストステロンは男性ホルモンで、この作用とは無関係。
- 4
プロゲステロン不正解
プロゲステロンは妊娠維持に働き、子宮収縮は抑制する方向。
📚 混同しやすいので注意
プロラクチンとオキシトシンは、はたらきを入れ替えて問われる。乳汁を「作る」のがプロラクチン、「出す」のがオキシトシンと覚えよう。 吸啜刺激は、その両方の分泌を促す。
- オキシトシンは分娩時の陣痛促進薬としても用いられる
- 授乳中はプロラクチンのはたらきで排卵が抑えられやすく、月経の再開が遅れる
- 子宮底は分娩直後で臍下2〜3横指、産褥10日前後で骨盤腔内に戻り腹壁から触れなくなる
- オキシトシンと抗利尿ホルモン(ADH)は、いずれも下垂体後葉から分泌される
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について