第109回 看護師国家試験 午前 問50 解説

一般老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

老化による免疫機能の変化はどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 老化により獲得免疫の反応が低下する。

加齢に伴い免疫機能は全体として低下する(免疫老化)。特にT細胞を成熟させる胸腺は加齢で萎縮し、新たなT細胞の産生が減少するため、獲得免疫(適応免疫)の反応が低下する。

胸腺は肥大ではなく萎縮し、ナイーブT細胞は増加ではなく減少する。炎症性サイトカインはむしろ産生が増加し、慢性的な軽度の炎症(インフラメイジング)が続く。 免疫老化があると感染症にかかりやすく重症化しやすくなり、ワクチンの効果も出にくくなる。

獲得免疫とは

一度出会った病原体を覚えておき、次に同じものが入ってきたときに強く働く免疫。ワクチンが効くのはこのしくみで、生まれつき備わる自然免疫と対になる。

  • 1

    胸腺の肥大不正解

    胸腺は加齢で肥大ではなく萎縮する。

  • 2

    T細胞の増加不正解

    T細胞(特にナイーブT細胞)は増加ではなく減少する。

  • 3

    獲得免疫の反応の低下正解

    胸腺萎縮などにより獲得免疫の反応が低下する。

  • 4

    炎症性サイトカインの産生の減少不正解

    炎症性サイトカインは減少ではなく増加傾向を示す。

📚 ここも一緒におさえておこう

高齢者の免疫は、変化そのものより「感染しやすく、症状が出にくい」という現れ方が問われる。体の変化と、それが看護のどこに効くかを対にして覚えよう。

  • 胸腺は思春期に最大となり、その後萎縮してナイーブT細胞の産生が減る
  • 高齢者は感染しても発熱がはっきり出ないことがあり、食欲低下・意識レベルの変化・活気のなさが初発症状になる
  • 慢性的な軽度の炎症(インフラメイジング)はフレイル・サルコペニアとも関連する
  • 高齢者に勧められる定期予防接種はインフルエンザ(毎年)と肺炎球菌で、どちらもB類疾病にあたる
  • 皮膚・粘膜のバリア機能や咳嗽反射・嚥下機能の低下も感染しやすさにつながる

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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