第109回 看護師国家試験 午前 問20 解説
📝 問題
経鼻経管栄養法を受ける成人患者の体位で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 経鼻経管栄養法を受ける成人患者の体位は半坐位が適切である。
経鼻経管栄養では、注入した栄養剤の胃食道逆流とそれに伴う誤嚥を防ぐため、上半身を約30〜45度挙上した半坐位(ファウラー位)をとる。 重力で栄養剤が胃にとどまりやすくなり、逆流と誤嚥を防げる。
砕石位・腹臥位・シムス位は、いずれも逆流と誤嚥の予防には向かない。
- 1
砕石位不正解
砕石位は仰向けで両脚を上げて開く体位で、産婦人科や泌尿器科の処置に用いる。経管栄養の体位ではない。
- 2
半坐位正解
半坐位は逆流と誤嚥を防ぎ、経管栄養に適した体位である。
- 3
腹臥位不正解
腹臥位はうつ伏せの体位で、腹部が圧迫されて逆流を招きやすい。
- 4
Sims(シムス)位不正解
シムス位は左側を下にした半腹臥位で、浣腸などに用いる。上半身が起きていないため逆流を防げない。
📚 ここも一緒におさえておこう
経管栄養は、チューブを入れるときと、注入の前後にすることが問われる。 体位・温度・速度の数値をセットで覚えよう。
- 注入前に必ずチューブの先端が胃内にあることを確認する(胃内容物の吸引・気泡音だけでは不確実で、確実な確認法はエックス線撮影)
- 栄養剤は体温程度に温め、注入速度は1時間に200mL程度を目安にゆっくり行う
- 注入後は30分〜1時間上半身挙上を保ち、逆流と誤嚥を防ぐ
- 下痢が生じたときは注入速度を遅くし、栄養剤の温度・濃度を見直す
- 経鼻胃管の成人の挿入長はおよそ45〜55cm。挿入時は頸部を前屈させると気管への誤挿入を防げる
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について